Aydenが提供するOMO決済

決済プラットフォーマーであるAydenはフリクションのない決済体験の提供を前提に、独自のトークン化技術によってOMO決済を実現しているという。
顧客が買い物時に利用するクレジットカード情報を取得し、暗号化したトークンに置き換える。これによってチャネルを横断した購入においてもリピート顧客を認識できるというものだ。
多くの企業が取り組んでいる顧客データベース構築というステップをある意味省略して、データの分析や戦略の検討を可能にする。加えて、クレジットカードをあたかもポイントカードのように活用することもできるのだ。
現在、Aydenのサービスは企業ごとに提供されているものがほとんどだが、ゆくゆくは企業を越えたデータ統合も視野に入れているのだという。実際の情報の流通に向けては顧客から取得する許諾情報など、解決しなければならない課題も存在している。だが、自社店舗だけではない「生活者の買い物行動全体」を捉えるにあたってクレジットカード情報をキーにすることは大きな可能性を秘めている。
コラボレーションによる新たなニーズの創出
単一企業でのパーソナライズにはデータの量・種類ともに限界がある。だからこそYuuやOnePassのようなブランド統合型の会員サービスや、生活に横断して存在している決済サービスなどによってデータを補完することにより、自社の顧客ではなく「生活者」として正しく捉えることが重要なのだ。昨今話題のリテールメディアも、ひとつの企業が独立提供するものではなく、生活者の買い物行動全体に対して提供することで真価を発揮すると考えられるのではないだろうか。
リテーラー、メーカー、サービサー、決済ベンダー……生活者を取り巻く様々な企業が手を取り合い、単発の買い物ではなく、ライフスタイルの一部分である買い物体験全体をアップデートすることによって、既存の市場の取り合いではなく、新たなビジネス機会を生み出すことにつながるのだ。