日本のマーケチームの課題は「技術的なアプローチへの制限」
またBrazeでは、本社にいる数十人ものR&Dのメンバーが定期的に各エリアを訪れ、ローカライゼーションがどのように進んでいるのか直接確認する機会も設けています。
このように、各エリアの担当に任せてしまうのではなく、グローバル全体で連携して進めることがローカライゼーションを行う上で大切なことだと思います。
━━グローバルに展開していく中で気づいた、日本市場のユニークなポイントがあれば教えてください。
大きく二つあると考えています。一つ目は、「マーケティングに活用されるチャネル」です。たとえば、LINEが非常に重要なマーケティングのチャネルとして活用されているのは日本独自の特徴です。先述したLINEとの連携開始は、まさにこの日本市場の特徴を捉え、ニーズに応えるための取り組みです。

そして二つ目は、「組織構造」です。米国からグローバルに展開している企業などマーケティング活動において先進的な組織では、マーケティングチームがエンジニアチームと連携して、「ユーザーとのコミュニケーション設計」や「製品の利用体験向上」などに取り組んでいることが多いです。
一方、日本のマーケティングチームでは、基本的にマーケティングチームとエンジニアチームは完全に分けられていることがほとんどです。そのため、マーケティングを行う上でエンジニアが関わらなければならないような、“技術的なアプローチ”が限定されてしまっています。両組織の連携が上手く取れるようになると、実行できるマーケティング施策の幅が格段と広がるでしょう。
リブランディング時に軸にした考え方とは?
━━御社では“Be Absolutely Engaging”というスローガンを新たに掲げていますが、この考え方について説明してもらえますか?
Brazeでは、2024年2月にリブランディングを行い、ブランドカラーやロゴを一新しました。その際に軸とした考え方が“Be Absolutely Engaging”です。
このスローガンは、マーケターの皆様に「新たなことに挑戦することで、お互いを鼓舞してほしい」という想いを込めて作りました。その取り組みをテクノロジーの方面からBrazeがサポートし、世界中のマーケターのレベルをさらに向上させたいと考えています。
年に1回、「Braze Forge」と題した大型イベントを開き、多くの方に研修や認定試験を受けていただく機会を作っているのはこの想いからです。マーケターの皆様にBrazeのプラットフォームを使いこなせるようになっていただくことで、ハイパーパーソナライゼーションを実現し、それぞれのお客様との間で素晴らしい関係を築いてほしいと願っています。