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“変革のサイクル”がエンゲージメント強化の鍵 Braze CEOが語る、マーケターが持つべき心得

 2011年に米国で創業したBrazeは、独自に開発するカスタマーエンゲージメントプラットフォームを武器に、世界5大陸に進出してきた。現在では同社の収益の45%が国外からだという。本記事では、同社CEO 兼 共同創業者であるBill Magnuson(ビル・マグヌソン)氏に、グローバル展開に成功した理由や日本市場への見解、バーガーキングなどの成功企業に見られる共通項について聞いた。

Brazeがグローバルで急拡大する理由

━━改めてBrazeについて教えてください。

 Brazeは、2011年に現・CTOのJon Hyman(ジョン・ハイマン)と共同で創業しました。企業と顧客をつなぐ“ハイパーパーソナライゼーション”を構築するためのカスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」をソリューションとして提供しています。

Braze CEO and Cofounder Bill Magnuson(ビル・マグヌソン)氏

 現在では5大陸すべての市場に進出しており、顧客数は2,000社以上で支援企業の総MAUは60億超。そして当社の収益のうち45%以上は国外からとなるほどに成長しています。その中でも最近は特に日本とラテンアメリカでの利用社数の増加が顕著です。

━━米国内に留まらず、国外でも成長を実現している要因をどのようにお考えですか?

 一番の理由は「業種・業界を問わずに活用できること」です。我々はその事実を、グローバル市場における様々な企業のユースケースを活用して積極的に発信してきました。これが新たにBrazeの導入を検討する企業にとっても導入時のハードルを下げ、結果的にエコシステム構築につながるためです。

 また、「ローカライゼーションに注力していること」もグローバルでの成長を加速させる一因でしょう。たとえば、日本市場に進出する際には、Brazeのダッシュボードを日本語に翻訳して展開しました。これは私たちにとって初めての翻訳作業だったので、多額の投資が必要でした。しかし、この時に他言語への翻訳用のシステムを構築したことで、現在では、フランス語やスペイン語をはじめ、韓国語、ポルトガル語など、進出する国・地域に合わせて様々な言語に翻訳したバージョンを開発することができています。

 他にも各国でよく使用されるコミュニケーションのツールに合わせて、活用できる機能などを変えたりもしています。ちなみに日本市場では、2024年10月からLINEとの連携を開始しました。Brazeプラットフォームから直接、パーソナライズされたメッセージを適切なタイミングでLINEのユーザーに送信できるようになりました。

【クリックすると拡大します】
2020年に日本に進出して以来、多様な業種で活用されている(2024年10月時点)

ローカライゼーション成功の秘訣は「グローバルでのゴールの共有」

━━グローバルで様々なエリアに進出し成果を上げているということは、御社では各国の特徴を正しく捉え、ローカライゼーションがうまくいったということだと思います。ローカライゼーションを行う時に意識すると良いポイントを教えてください。

 ローカライゼーションを行う際に最も重要なのは、企業がグローバルで達成したい最終的なゴールを各エリアの担当者に正しく理解してもらうことです。それをベースにした上で各国のルールや慣習を文化レベルまで理解し、サービスをローカライズさせていく必要があります。たとえばBrazeでは、ユーザー一人ひとりの状況に合わせた顧客起点コミュニケーションを実現できる機会を世界中の企業に提供したいと考えています。これを私たちは“ハイパーローカライゼーション”という言葉にまとめて、そこを目指してグローバル全体で事業を推進しています

 加えて、フィードバックシステムの構築も大切な要素の一つです。ローカライゼーションを進める中で得た気づきや失敗を、グローバル全体に素早く共有する。こうすることで、別エリアではより素早く、高精度でローカライゼーションを進めることが可能になります。

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この記事の著者

土屋 典正(編集部)(ツチヤ ノリマサ)

法政大学法学部を卒業。新卒で人材派遣の会社にて営業職を経験し、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。

 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/47228

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