Mintoは15〜69歳の消費者1,364名を対象とした「IPコラボ」に関する調査を実施し、結果を発表した。IPコラボは、ゲームやアニメ、マンガなどのキャラクター(IP)と企業・ブランドが連携し共同で商品・キャンペーン等を展開する取り組みだ。調査では、消費者の反応や購買動機、シェア意欲を中心に、年齢・性別・施策形式ごとの違いを分析している。
男女・年代で異なるSNSシェア意欲
調査の結果、IPコラボをSNSで「シェアしたい」と考える意欲には、男女や年代によって大きな差が見られた。特に20代男性のSNSシェア意欲が最も高く、次いで30代男性、10代男性、50代男性という順だった。女性では30代が最も高い傾向となった。

一般的には男性はシェアの意欲が高く、より広く話題化するキャンペーンと相性が良く、女性をターゲットとする場合は、SNSシェアを狙う領域を絞った企画が重要だと示唆されている。
施策・キャンペーン形式に応じた設計が重要
IPコラボにおけるSNSシェア意欲が特に高まるのは、キャンペーンやイベントなど施策の形式に左右されることもわかった。男性は無料参加型のSNSキャンペーンや商品購入時のクローズド懸賞(購入者限定の抽選など)に対してシェア意欲が高い。

一方、女性はイベント型の施策や商品購入時のクローズド懸賞でシェア意欲が高まる傾向にあった。狙いたいターゲット層や目的(話題化・共感性)に応じて、施策形式の設計やリアルイベントとSNS施策の使い分けといった柔軟な戦略が求められる。
ターゲット特性に応じたIP選定が拡散を左右
コラボに起用するIP(キャラクター等)の選定もまた、SNSでのシェア意欲に大きな影響を与える。特に女性向け施策では、必ずしも大衆的なIPでなくても、偏愛・投資型のIPにファン心理が働き、結果的に拡散や購買促進につながる場合が多いことがわかった。

単に「話題になるキャラクター」との連携だけでなく、ターゲットの属性や熱量にあわせたIP選定が重要になる。今後のIPコラボ施策立案時には、こうした消費者動向データに基づいたIP選定が拡散や成果最大化の鍵になる。
【調査概要】
調査主体:Minto
調査期間:2025年1月10日~1月15日
調査対象:全国の15~69歳男女 全1,364名
調査手法:インターネット調査
調査目的:消費者が好意的に反応し、購買・参加意欲が高まるIPコラボの分析
設問数:25問(回答時間10分)
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