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「ショート動画」活用の最前線

超とき宣コラボでUGC創出!2ヵ月で販売数100万個突破「YOLU」バスタブレットのショート動画活用


発話したくなるコミュニケーション ファンの目線に立った工夫

――施策を行うために工夫したことを教えてください。

高倉:大きく2つあります。1つはついつい発話したくなるコンテンツ作りです。たとえば、ライブ中に寝落ちというハプニングが起こることは、視聴者からすると驚きもあって思わず切り抜きたくなると思います。また、TikTokの通常投稿ではなくライブ配信にすることで、リアルタイム感が醸成できてファンの方との密なコミュニケーションにつながりました。

 もう1つは、ワンメディアさんのお力添えもありますが、UGCの生まれるキャスティングです。ファンの方が切り抜き動画で広めてくださるだけのエンゲージメントの高さがないと企画が成立しないので、超とき宣の皆さんとタイアップできたことはとても良かったです。

株式会社I-ne ビューティーケア事業本部 ブランドコミュニケーション部 ブランドコミュニケーション2課 高倉 有里奈氏
株式会社I-ne ビューティーケア事業本部 ブランドコミュニケーション部 ブランドコミュニケーション2課 高倉 有里奈氏

近藤:ライブ配信の際は、超とき宣メンバーとファンの方がいつも通りのコミュニケーションができるように意識しました。冒頭の商品PRや寝落ちするタイミングなどが記載された進行台本は用意していたものの、基本的には普段のライブ配信では、ファンの方のコメントを拾って会話していく流れがベースだったので、超とき宣メンバーの皆さまにも、そのコミュニケーションを第一に考えてもらいました。

 台本で進行や発言を縛りすぎないことで、ユーザーの方が見たいメンバーの素の表情をお見せすることができたと感じています。またコメントのやりとりを重視することで、ファンの方の視聴継続を促すことにもつながりました。

 加えて6人のメンバーが各アカウントで同時配信することもUGCを生み出すために重視したポイントでした。時間を被せることで、ファンが同時に視聴することが難しい状況をあえて作り出し、後で他のファンが見返せるよう切り抜いてアップする動きを促しました。結果、ライブ配信後も、ファン同士で推しの寝顔を共有し合うなどのコミュニケーションが活発化しました。

ワンメディア株式会社 チーフプランナー 近藤 望美氏
ワンメディア株式会社 チーフプランナー 近藤 望美氏

大菅:今回の施策では、担当の高倉とワンメディアさんがファンの方の目線に立って企画を考えてくださっているのを感じました。

 弊社では、お客様を第一に考え、ユーザーのことをBOSSと呼ぶ文化があります。今回は特にそのBOSS目線が体現できていたからこそ、ファンの方に、普段見られ超とき宣メンバーの様子をお届けできたと感じています。

 商品というモノの価値だけでなく、プロモーションを通した体験、つまりコトの価値を創造できたのは、弊社としてとても良い点でした。

24時間以内の切り抜きは合計150万再生、売上にも大きく貢献

――施策の結果について教えてください。

近藤:TikTokライブの視聴者は合計4万8,000人、TikTokライブやPR動画、UGCなどを合わせた合計再生回数は740万回で、エンゲージメントは40万件ほどでした。またTikTokライブ後、24時間以内の切り抜きは合計で150万再生となっています。

 加えて購入意向や購入報告といったUGCは400件以上観測でき、認知から購入まで促せました。

高倉:売上に関するところでは、発売初週に楽天市場の入浴剤カテゴリー週間ランキングにおいて1位を獲得できました。またデイリーランキングでは入浴剤、バス用品、日用雑貨の3カテゴリーで1位を獲得しています。

 また発売後2ヵ月後には累計販売数が100万個を突破(※)しました。2024年の冬は例年より暖かく需要の落ち込みが予想されていたので、この結果はとても嬉しいものでした。

(※)YOLU ドリーミングバスタブレット累計販売数実績より(2024年8月~2024年10月 I-ne調べ )

大菅:施策結果が良好なため店頭の展開も最大化され、多くの方の手に取っていただくことにつながっています。オンラインとオフラインの相乗効果を作り出せたからこそ、大きな成功を生み出せたのだと思います。

高倉:UGCの内容も嬉しいものが多くありました。「ゆっくりお風呂につかったら、メンバーと同じように寝落ちしちゃった」という投稿や「使ってみたけど、本当に香りが良かったよ」というメンバーに報告している投稿があったのです。

 ファンの方に喜んでいただく施策だったからこそ、こうしたやりとりが生まれたのだと感じています。

近藤:話題になったキャンペーンでも、「どこのブランドだったっけ?」とあとから思い出せなくなることがよくあると思います。

 今回はそういった事態を避けたいと考え、寝落ちする際に商品を顔の近くで持っていただくようにお願いしました。こうするとUGCは必ず商品とセットで拡散されるようなります。この取り組みによって、YOLUとのコラボであることが認知され、購入に関連したUGCも多く生まれたのだと思います。

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異なる価値を掛け合わせ、エンターテイメントの要素を付与

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/04/08 23:20 https://markezine.jp/article/detail/48277

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