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横山の視点

「フジテレビは今こそCM枠を減らせ!」横山隆治氏が提案する、これからのテレビの戦い方

 “一斉スポンサー離れ”という前代未聞の窮地に立つフジテレビ。一部CM出稿を再開した企業もあるが、依然としてACジャパンのCMや番宣でつないでいる状況だ。この異例の事態を受け、横山隆治氏から緊急寄稿が届いた。横山氏は「フジテレビはこの状況を逆手にとってCM枠を減らすべき」と強調する。果たしてその理由とは? テレビ局、エージェンシー、広告主……すべての立場の方に必読のコラムをお届けする。

フジテレビは今こそCM枠を減らすべき

 私が思うに、フジテレビはこの状況を逆手にとってCM枠を思い切って減らすといい

 このままCM枠がACジャパンばかりになると、視聴率はもっと落ちるだろう。視聴者にとってACジャパンのCMばかり見せられるのは苦痛だからだ。それだけテレビにとってバラエティある企業CMは重要なコンテンツであることが改めてわかる(ここがYouTubeと違うところだ)。

 フジテレビはCM枠を減らし、放送時間中の番組放送時間の比率を上げることで、他局よりCMが少なくて番組が観やすいと印象づけるのだ。それと番宣素材のバリエーションを圧倒的に増やす。番宣はある意味ネイティブ広告だ。視聴者を取り戻す手段のひとつでもある。

 これは今後のAIによるネイティブCM制作の発想のベースになるだろう。テレビ局は前メタデータを持っているのだから、番組とブランドをどう繋ぐかをAIに案出しさせるといい。

供給量を減らすことで“希少価値”を高める

 さて、CM枠を減らしたら売上が下がるだけと思うかもしれない。しかし今テレビにとって最も重要な課題は“単価を上げる”ことだ。デジタル動画と比べてもかなり安いし、テレビ局に単価を上げるためのこれといった努力も見えない。日テレの「スグリー(※地上波テレビCM枠をオンラインで購入できるサービス)」も買い付け方は進歩したのかもしれないが、「単価を上げるため」という思想がない。

 この際、供給量を減らして希少価値を謳うしかない。ここまで売上が減ったのだから、なんでもできるはずだ。

 そして、番組とCMの視聴質をしっかり調査するといい。もちろん番宣もだ。

 以前、1社提供番組のCM視聴質を調べたことがある。1社提供番組では番組本篇からCMになったときでも画面注視率が落ちない傾向がある。特に某化粧品メーカーの1社提供では(CMのクオリティが高いこともあるが)CMのテレビ画面へのアテンションが比較的番組本編のそれを維持している。

 テレビが今主張すべきは視聴者のCMへの受容性であり、視聴質である。それをもって単価を上げるべきだが、これだけ安売りしていたら、そんな話も難しい。

本記事は英文でもご覧いただけます。英文記事はこちらから。

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フジテレビに提案する、新しいアプローチ

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この記事の著者

横山 隆治(ヨコヤマ リュウジ)

横山隆治事務所 代表取締役
ベストインクラスプロデューサーズ 取締役 ファウンダー
トレンダーズ 社外取締役

1982年青山学院大学文学部英米文学科卒業。同年、旭通信社(現・アサツー ディ・ケイ/略称:ADK)に入社。インターネット広告がまだ体系化されていなかった1996年に、日本国内でメディアレップ事業を行う専門...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2025/02/13 08:00 https://markezine.jp/article/detail/48353

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