世代に合わせた訴求ワードは「昭和のスター」
――魚肉ソーセージというカテゴリー自体を盛り上げる取り組みとしては、具体的にどのようなことをされたのでしょうか?
まず、メディアに向けた伝え方を考えました。一番効果的だったのは、「昭和のスター」というワードです。当たり前に食卓に魚肉ソーセージがあった時代のメディアに触れていた人たちに対して、「昭和のスター」というワードを用いることで、ノスタルジーを引き出そうと思ったのです。このワードがしっかりとハマったことで、露出の機会を多くいただけたと思っています。
一方、若い方に向けては昭和レトロのように、昔からありつつ良さが新発見された食材だと伝える工夫をしました。
「昭和のスター」の表現を用いることで、年齢に関係なく魚肉ソーセージは食べる価値があると伝わるように戦略を立てたのです。魚肉ソーセージなら手軽に魚の栄養素が取れる、ということをメディアやSNSで広められたことは大きいと思っています。実際に「懐かしい」という声が上がり、「韓国料理にも魚肉ソーセージが使われている」など魚肉ソーセージに気付いた若年層の方がSNS上に多くいらっしゃいました。
多数のポジティブな口コミから、プロモーション効果を実感
――印象に残っている施策や出来事はありますか?
2024年秋に「魚肉ソーセージのブーム再び」といった切り口で、3本立て続けにテレビ放映されたことがありました。これまでにはなかったことなので、とても印象に残っています。その後、実際に店頭での販売数が明確に増えました。さらに、社内のお客様相談室では、テレビ放映があった後に「久しぶりに食べた」「良い商品ですね」などのポジティブな声をたくさんいただいて、とても励みになったことも印象に残っています。
ポータルサイトのトップページに掲載された際には、コメント欄に「親子3代で食べています」「アウトドアに持っていっています」など、ポジティブな内容の600件近い口コミがありました。