属人化しないSNSのチーム運用に必要なこととは?
――SNS活用時に大切にされていることは何でしょうか?
NTTドコモのメディアとして、日々の投稿のトーン&マナーやお客様への伝え方には注意しています。運用する上での設定やアカウントの「中の人」のキャラクター設定などは、常に照らし合わせられるようドキュメント化しています。伸びる画像の要素や、どういった表現が適切でないかなども、誰が見ても共通の認識を持てるようにしておくことは、複数の担当者がSNSを運用する際に重要です。

数値を伸ばしていく上では、週次・月次のレポートを通じて、ネガティブな変化やポジティブな変化の要因を分析し、改善や展開につなげています。
また、プラットフォームのアルゴリズム変更にも常に注意し、最新のアップデートに合わせた運用を心がけています。これはオウンドメディアとSNSの大きな違いの一つですね。
――最後に、今注目されている媒体や今後の展望についてお聞かせください。
個人的には、BeRealに興味を持っています。Z世代に人気があり、今後dポイントクラブやドコモがどのように活用できるかを検討したいメディアです。
SNS全体としては、企業アカウントの投稿や広告的なメッセージは共通して伸びづらくなる傾向があると感じます。しかし、SNSはコミュニケーションツールです。その本質は変わりません。今後も、いかにユーザー様の日常会話の中にdポイントという話題を作ってもらうかという点を意識していきたいと思います。
ここに注目!NTTドコモ dポイントクラブ流SNS活用のポイント
NTTドコモさんは明確な運用目的の設定と継続的なPDCAサイクルによって、認知拡大や興味喚起、好意度上昇を実現されている企業です。dポイントクラブでも、一見相性が悪そうに思える無形商材とInstagramの組み合わせにおいて、独自の勝ちパターンを確立しています。
特に印象的なのは、リール・フィード・ストーリーズという3つのフォーマットそれぞれに役割を設定し、継続的な検証を通じて最適解を導き出している点です。また、Instagram・Xともに、自社の運用目的と各媒体の特性を踏まえ、「何が大事な数字なのか」という認識を明確に持って KPIを設定し、継続的に検証しています。
SNSでは様々な数値を確認できるからこそ、フォロワー数などの分かりやすい指標に目を奪われがちです。しかし、目的に即した指標を選定することで、真の成果につなげやすくなります。商材の無形有形に関わらず、本質的なSNS活用を模索される企業様にとって、一つの参考になればと思います。