2割の効果改善も──KARTEで実現したパーソナライズと内製体制
MZ:KARTEシリーズを使った具体的なお取り組みをお聞かせください。
尻江:Web上のパーソナライズ施策の実施については、WOS全体はもちろん、各出展事業会社・ブランドの担当者に使用方法を説明したうえで積極的に活用できる環境を構築しています。現在、複数のブランドで導入が進んでおり、ポップアップや埋め込み機能といったWeb接客機能を活用している状況です。施策のテンプレートについては、我々デジタルリテール推進室で作成・提供しており、定期的なアップデートを行いながら運用しています。
さらに、メールやLINE、アプリでのMA配信機能も追加し、様々な顧客接点を1つのツールでカバーできるようになりました。

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安達:KARTEで解析した行動データをMA配信メールの中にレコメンド機能として埋め込んだシナリオにおいて、移行前と比較して2割程度の効果向上を確認しています。今回、お客様の行動履歴や購買データに基づくパーソナライズされたレコメンドに変更したことが、成果向上につながっているのではないかと考えています。この基盤を活用することで、さらなる成果の創出を目指します。
そして何より今回のプロジェクトの最大の成果は、施策の立案から実装、運用・改善に至るまで一貫して対応できる体制がようやく構築できたことです。これまで整備されていなかった基盤が、今回の取り組みによって確立されました。
データ活用で顧客体験価値向上を目指す
MZ:最後に、これからKARTEを使ってやりたいこと、および今後ワールドとして目指しているところ、そのために取り組まれていくことなど、展望をお聞かせください。
尻江:KARTEの活用に関しては、これまで蓄積してきた会員データや行動データ、購買データに加えて、今後は位置情報や天候、気温といったデータを活用していきたいです。より一人ひとりの方に合った情報を届けることができるでしょう。プレイドが既にお持ちの各種APIと連携することで実現可能と考えています。このような外部データとの連携により、新しい顧客接点の創出を目指していきます。
データを活用して新たな顧客接点を創出し、その接点において適切なコミュニケーションを継続的に行うことができれば、最終的にはオンラインとオフラインの垣根が取り払われ、顧客体験価値の向上につながると考えています。お客様とワールドが長期にわたって接点を維持し、継続的にサービスをご利用いただける関係性を構築していくことを目指します。
安達:EC周りでも様々な取り組みを行っていますが、それらが本当に最適で適正な打ち手となっているかという点では、まだまだロスが多いと感じております。AI技術の導入においても同様で、より最適で顧客に響くアプローチは必ず存在するでしょう。現在のロスを削減し、精度を高めていくことで、効果を出していきたいと思います。
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