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AIはリサーチ業務をどう変革するか?仮説構築の新プロセスで発掘する、「育休パパ」のインサイト

「育休パパ」の2つのインサイトと商品開発のヒント

 今回の調査から得られた「育休パパ」に関するインサイトは、次のようにまとめられる。

  • 常にマルチタスク状態
    「育休パパ」は、家事・育児の役割をこなすための時間配分や、パートナーへの配慮、調整が必要な中で、常に注意が分散した状態で過ごしている。
  • 息抜き時間=「調整時間」
    重要なのは、「息抜き時間」も「調整時間」であり、単なる「個人的な娯楽時間」ではないという意識だ。「職場復帰したときに向けて勉強を進めている」という意見もあり、家庭・子ども・仕事(将来)にプラスを生むための時間として位置づけられている。

 このインサイトを商品開発やサービス設計に活かすには、以下のような視点が重要になる。

(1)制約のある時間設計を支援

  • 短時間で完結:まとまった時間が取れない育休パパに配慮
  • 隙間時間の活用:細切れの時間を有効活用できる仕組み
  • 中断・再開の容易さ:何かあればすぐに対応できる設計

(2)自身以外へのプラスを強調

  • 「パパ個人」ではなく「子どもや家庭、仕事にプラスになる」ことを訴求

 伊藤氏は、ノンアルコールビールのデザインイメージなどを参考例に挙げながら、「パパ個人」ではなく「子どもや家庭、仕事にプラスになる」など、自身以外へのプラスの部分に力点を置いて訴求することも大切な視点だと訴えかけた。

画像を説明するテキストなくても可
画像下部がインサイトを反映させた、クラフトビールの商品開発例。コンセプトは「つなぐ時間」で、「飲むことで気持ちがリセットされ、また家族や仕事に向き合う活力が自然に湧いてくる」というベネフィットを訴求。「アルコール度数を控えめに設計し、次の行動に負担を残さない」という機能的根拠を加えた
(クリックすると拡大します)

AI分析によってリサーチプロセスが5〜10営業日で可能に

 本セッションでは、「従来の『探索』プロセスを圧倒的に早めるリサーチの進め方」と「商品開発の成功確率とスピードを高める方法」についても知見が語られた。

 従来のリサーチの標準プロセスは、「テーマ設定」→「定性探索」→「仮説構築」→「定量検証」→「開発反映」という流れであり、特に「定性探索」と「仮説構築」のフェーズに多くの時間(2〜3ヵ月程度)とコストを要する。しかし、AIソリューションを活用することによって、その工程は大幅に短縮可能になる。

 伊藤氏は、「探索・仮説構築プロセスの精度を高めることは、その後の商品開発プロセス全体に大きな影響を与えます」と強調する。もし探索フェーズの精度が低いと、その後のセグメンテーション、ターゲティング、商品開発、実行、評価といったすべてのプロセスに悪影響を及ぼすからだ。

リサーチにAIソリューションを活用するメリット

  • 短期間でのデータ収集・分析
    5〜10営業日前後と大幅に短縮され、よりリーズナブルに実施可能
  • 大規模データの検証
    短期間で数百・数千サンプルを収集し、量的検証が可能
  • 精度の向上と客観性
    AIを活用した客観的な解釈により、データが網羅的になり、精度も飛躍的に向上

 さらに重要なのは、「定性意見の定量化」が可能になることだ。

「従来は定性調査と定量調査を別々に実施する必要がありましたが、AIを活用すれば、定性的な本音(なぜそう思うのか)と定量的な事実(どれくらいの人がそうか)を瞬時に行き来しながらインサイトを深掘りする『データルーピング』が実現できます」(伊藤氏)

 楽天インサイトが実践する「画像収集×AI解析」と「AIチャットインタビュー」は、従来のリサーチでは見えにくかった生活者の実態と意識を、正確に・網羅的に・素早く捉えることを可能にする

 「育休パパ」という新しい消費者セグメントのインサイトを掘り下げた今回の事例は、AIを活用したリサーチが、商品開発やマーケティング戦略の精度とスピードをいかに向上させるかを示す好例となった。

リサーチのスピードが劇的に変わる

楽天インサイトのAIを活用したソリューションなら、圧倒的なデータ量とスピードで生活者の本音を可視化し、商品開発までの道のりを効率的に短縮できます。本記事で興味を持たれた方は、楽天インサイト公式サイトからお問い合わせください。 

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この記事の著者

塚本 建未(ツカモト タケミ)

ライター・編集者・イラストレーター。早稲田大学第二文学部を卒業後、社会人を経て再び早稲田大学スポーツ科学部へ進学。2度目の学部卒業後は2つの学部と高校デザイン科で学んだ分野を活かすためフィットネス指導者向け専門誌「月刊Fitness Journal」編集部に所属してキャリアを積み、2011年9月から同雑誌の後継誌「月刊JAPAN FITNESS」編集部の中心的な人物として特集・連載など数多くの誌面を担当した。現在はWebメディアに主な...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:楽天インサイト株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2025/10/20 11:30 https://markezine.jp/article/detail/49801

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