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マーケティング最新事例 2025(AD)

老舗シャンパーニュ メゾン「ペリエ ジュエ」が実践するCRM 体験設計~検証まで顧客とつながるO2O

良質な体験設計から検証まで、PDCAを回せるデータ基盤を実現

MZ:今回の取り組みの成果を教えてください。

工藤:まず挙げたいのは、データ基盤を構築したことで過去のデータを振り返れるようになった点です。蓄積したデータを基に顧客理解を深め、今後どのような体験設計を行うべきかを、ペルノ・リカール・ジャパン様と目線を合わせて議論できるようになりました。同様に、データを用いた施策の投資対効果を検証できるようになった点も大きな成果ですね。

共田:施策を通じて、LINEの友だち数とマイ ペリエ ジュエ会員数はいずれも目標値を達成しました。ブランドの世界観に深く触れていただいたことで、ロイヤルティの高い顧客を多く獲得できました。実際にLINEのブロック率は2024年と比べて約10%減少しており、満足度の高い体験提供につながっています。

森川:飲料業界では、売り上げの多くがレストランでの提供といったオフラインの場で生まれます。その中で売り上げを作っていくため、O2OでのCRMに注力すべきだと以前から考えていました。

 飲用回数が増えれば、必ずペリエ ジュエを好きになってくれる方が増える確信はありましたが、これまで具体的な数字として根拠を示すことはできていませんでした。今回、LINEを通じて「誰が何回来場し、どれくらい購入しているか」まで可視化したことで、効果を定量的に把握できたのは大きな手応えです。

 さらに、ロイヤルティの高い顧客がフェーズごとにどれだけ存在するのか、より深いフェーズに育成できた場合どれほどの規模になるのか、といった試算も可能になりました。将来的にスケールさせる際の目標設計がしやすくなった点も重要な成果です。

 また、会員向けの情報発信は元々メルマガ施策が中心でしたが、LINE公式アカウント導入後はアクティブ率が大幅に高まりました。改めて、お客様との密な接点作りにおけるLINEの強みや価値を実感していますね。

LINEを顧客にとって“必然性のある接点”へ

MZ:最後に、今後の展望をお聞かせください。

森川:CRMは短期で完結する取り組みではなく、3年目の現在も発展途中です。CRMで重要なのは、ツール導入だけでなく、運用を担う“人”がいなければ継続できないこと。誰かが抜けても運用が止まらず、全員で回せる体制を電通グループ様支援のもと築けたことで、長期間質の高い運営を実現できています。

共田:深い顧客理解をもとに、LINEを通じてさらにリッチな体験を提供していきたいので、今後もUI/UXの改善やアップデート、機能拡張を進めていく予定です。イベント来場者が体験を思い出として見返せる場という価値を提供して、ニーズに応えられる情報を届けることも大切です。LINEをお客様にとって“必然性のある接点”に高めていきたいです。

工藤:今後も森川さんが掲げるO2OのCRM実現に向けて、引き続き伴走していきたいです。熱量の高い顧客とつながった先に、イベントへの送客や購入までいかにスケールさせていくかがカギになるため、取り組みをよりインパクトあるものへと高めていきたいですね。

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この記事の著者

太田 祐一(オオタ ユウイチ)

 日本大学芸術学部放送学科を中退後、脚本家を目指すも挫折。その後、住宅関係、金属関係の業界紙での新聞記者を経て、コロナ禍の2020年にフリーライターとして独立。現在は、IT関係を中心に様々な媒体で取材・記事執筆活動を行っています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社電通デジタル

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2025/12/12 11:00 https://markezine.jp/article/detail/50014

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