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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

事例を通して見る世界のマーケティング/ブランディングのトレンド

メディアクリエイティビティという新視点。海外事例から読み解く、埋没するブランドの突破口

メディアハック(2)「一時停止画面」を購買のきっかけに

HEINEKEN - STREAMING BARS

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動画より(出典:LePub)

 ブラジルでは、動画配信サービスを見ながら自宅でビールを飲む人が増えています。これはビールブランドにとって、まさに「飲まれる瞬間」に近い場所にいる生活者と出会える状況です。しかし、動画視聴中に流れる広告は、多くの場合「邪魔なもの」として嫌われてしまいます。そこでハイネケン(Heineken)は、広告を割り込ませるのではなく、視聴体験の一部に変える方法を選びました。

 Netflixで展開された「Streaming Bars」では、視聴者が動画を一時停止すると、CMの代わりに画面上にバーチャルバーが現れます。たとえばドラマ「Vikings」を見ている視聴者には「ヴァルハラのような楽園へようこそ!」といった、作品の世界観に合わせたメッセージをバーテンダーが語りかけます。その流れで「一杯どう?」と。

 視聴者は、リモコン操作だけでそのまま注文が可能。即時宅配サービスと連携し、約10分で冷えたビールが自宅に届く仕組みも用意されました。視聴に敬遠されるはずの「一時停止」を、体験が広がる楽しい瞬間に変え、広告から購買までの高いコンバージョンを生み出す施策となりました。

メディアハックとしての広告

 これらの事例に共通しているのは、メディアを「広告を載せる場所」として扱っていない点です。そのメディアがいつ注目され、どう広まり、最終的にどんな行動が起きるのかまでを、一つの流れとしてプランニングがなされているのです

 メルカド・リブレは、必ずニュースになる優勝セレモニーを起点に、話題化からクーポン探し、購買までをつなげました。またハイネケンは、嫌われがちな「一時停止」を、番組体験を広げるチャンスに変えているのです。どちらの施策も遠回りになりがちな購買プロセスを短縮し、販売のショートカットになっていることも特徴的です。

 アイデアの出発点は表現ではなくメディアの構造。人の注意が自然に集まる瞬間を見つけ、そこからユニークなメディア体験を提供することで生活者の注目を集めています。

カルチャーコネクター(1)「人気ドラマ×保険」のエンタメ訴求

SEGUROS DEL ESTADO - FICTIONAL INSURANCE

画像を説明するテキストなくても可
動画より(出典:INSIDER LATAM)

 保険は生活に欠かせない存在ですが、多くの人にとっては「難しい」「自分にはまだ関係ない」と感じられがちです。そこでコロンビアの保険会社であるセグロス・デル・エスタード(Seguros del Estado)は、広告で保険商品を説明するのではなく、人々が日常的に楽しんでいるエンターテインメントの中で体験してもらう方法を選びました。

 舞台となったのは、国民的な人気を誇るテレビドラマ「El Rey del Despecho(失恋の王様)」。主人公のダリオが、失恋や挫折を乗り越えていく主人公の物語に、多くの視聴者が感情移入しています。このキャンペーンでは、視聴者が好きな登場人物を選び、そのキャラクターに生命・医療・事故の保険をかけることができました。もし物語の中でその人物に不幸な出来事が起きた場合、実際の保険金が抽選で当たる仕組みです。

 テレビドラマの展開そのものが「もしも」を考えるきっかけとなり、視聴者は登場人物の運命を通じて、保険の役割を自然に理解していきます。ここでメディアは、広告の場ではなく、感情を通じて保険を知る体験として機能しました。

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カルチャーコネクター(2)「パリ五輪×共同制作」で敬意を得る

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この記事の著者

北市 卓史(キタイチ マサシ)

HAVAS JAPAN 株式会社   Executive Director

営業職をベースに、国内と海外にて広告代理店の会社/新規事業立ち上げに従事。2022年より世界149カ国にオフィスを展開する広告代理店であるHAVAS社の日本法人の現職に就任。多様性のある職場や働き方、他国オフィスとのオペレーシ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/01/30 07:00 https://markezine.jp/article/detail/50327

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