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上原仁の新マーケティング時評

第3回 口コミマーケティング成功の極意(前編)~炎上のカラクリとは~


今回は、特別企画として『口コミ2.0』の著者である上原さんに口コミマーケティングの実情を直撃インタビューしてきました! 炎上はなぜ起こるのか? 口コミを成功させるポイントは? さあ、これを読んで口コミマーケティングにレッツトライ!(後編はこちら)

炎上はなぜ起こるのか?

 口コミマーケティングが注目されてはじめた背景としてweb2.0があると思います。梅田さんが書かれた『web進化論 本当の大変化はこれから始まる 』のヒットなどで、いわゆる「一般の人」がweb2.0というキーワードを知る機会が増え、それと同時にネットの中で頑張ってきた人たちも、つまり「ギーク」の人たちも一般の人たちがWebでどういう行動をとるのか? 認知、認識できてきたのが2006年後半だったのではないかと思っています。

 そもそも、2004年にブログが広がった段階で、いわゆる「炎上」という現象はあったのですが、その当時は、ネットの中にいる人たちだけで盛り上がった話題でした。しかし、2006年になって一般の人たち向けのマーケティングにネットが注目されはじめてきた。そこで起こったのが、SONYとかNTTドコモなどの炎上話だと思っています。

 流れとして説明するとWeb2.0をビジネスに使おうという動きがまずあって、そのためにはCGMの伝達力を活用するという認識が一般のマーケッターの中に広まっていったのですが、現状はCGMを活用すると大半が大炎上してしまうという状況になっていると思います。

 それはなぜかというと、mixiやブログの文化、つまりそのコミュニティの「空気」が読めないのに通常のマーケティング手法でアプローチするため、炎上が起こっているんだと私は認識しています。

 ついこの間も、女子大生のブログの炎上がNHKに取り上げられました。メディアで取り上げられていなくても、ネットの中で炎上は普通に起こっていることであり、これからはその「空気」を読みつつ口コミマーケティングが行われていく必要があります。

成功のポイントは3つある

では口コミマーケティングを成功させるポイントは何か? ということですが、それは3つあると思っています。

  1. CGMの文化を知ること
  2. 個人の顔でそのコミュニティに接していくこと
  3. 正直であること

 まず1つ目の「CGMの文化を知ること」についてお話します。リアルな社会でも一緒だと思うのですが、自分がいうことを相手に理解してもらうためには、その場の「空気」を知らなければいけないと思っています。

 しかもそれが、ある閉鎖的なコミュニティの中であればなおさらで、それはネットでも一緒です。まずコミュニティの人たちと先に仲良くなって、その空気を知って、その文化を知る。郷にいれば郷に従わなければいけません。

 2つ目の「個人の顔で接すること」ですが、インターネット自体がもともと個人対個人の世界観が根底に流れていると私は思っていて、その中で「企業の人間」が「企業の顔」でモノをいっても聞いてはくれません。なぜならば企業は「建前の世界」だからです。

 もちろんどこに所属をしているかという意味で企業のラベルは表に出してもいいんだけど、そのコミュニティの中で発信するときは、その人の考えが前面にでていないと聞き入れてもらえないと思います。

 3つ目の「正直であること」とは当たり前といえば当たりまえなんですが、いままでのマーケティング的な考え方からすると理解するのが非常に難しいと思います。いままでは「いかに消費者をコントロールするか」がキモだったわけですからね。コントロールする対象に本当のことなんか言わない、というのが従来でした。
 

でも、ネットの中で口コミを伝播させていく人たち、わかりやすく言うとブロガーの中で、週1回の更新をしている人はまだ300万人ぐらい、日本の人口でいうと2.5%しかいません。そのリテラシーの高い、いわゆる感度の高い人たちに「嘘」をついてモノを売ろうとしてもばれてしまうんです。

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この記事の著者

上原 仁(ウエハラ ジン)

株式会社マイネット・ジャパン 代表取締役社長 1974年生。元NTTレゾナントgooサービス統括。神戸大学経営学部卒業後、NTTで映像配信事業の立ち上げ、gooの戦略・提携等を担当し、2006年に起業。日本初のソーシャルニュースサイト『newsing』(ニューシング)を運営。著書に『アルファ・ブロガー』(翔泳社)、『口コミ2.0 -正直マーケティングのすすめ』(明日香出版社)。ブログは『近江商人JINBLOG

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/12/26 12:40 https://markezine.jp/article/detail/509

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