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カリスマ店長・関口むつみのこれならわかる!集客の鉄則

第6回 「ドロップシッピング」リアル活用術(前編)


 私が運営するネットショップ「和食器益子焼販売 樂raku」(以下、樂raku)は、2004年7月にSOHOで開店しました。当初は商品である陶器の仕入れも現地へ行って自分で行い、在庫や梱包材を自宅に置き、集客から顧客対応、商品の発送まで、運営に関することすべてをたった一人でこなしていました。

 けれども現在は無在庫でネットショップを運営しています。2005年10月から私の仕事は、集客・顧客対応・広告宣伝・キャンペーンやプロモーションなどが主で、仕入れや発注業務・在庫管理・発送業務はまったく行っていないのです。

 では、どのようにネットショップを運営しているかというと、実はネット販売全般業務を「樂rakuが行い、商品管理と発送業務を栃木県益子町にある店舗が行うという「直送」、いわゆるドロップシッピング方式でネットショップを運営しているのです。

ドロップシッピング方式を利用した樂rakuのケース

 なぜ私が無在庫・直送販売を始め、そしてどのように活用したのかをお話ししましょう。

なぜドロップシッピングを活用したのか?

 なぜ楽rakuで無在庫・直送販売を始めたのか。これにはさまざまな理由がありましたが、その中でも大きかったのが、集客に対して在庫が追いつかなくなったことです。

 何分、素人運営だったので、急に増えだしたお客様に対して、在庫の管理・調整が上手にできなかったのです。またキャッシュフローの認識も浅くて、商品は売れており、売り切れだらけなのに、キャッシュ(現金)が無くて仕入れができないという状態が3カ月ほど続いてしまったのです。

 SOHOによる運営なので、発送は自宅で、自分一人で行っていました。私は小さい二人の子供を持つ母親であり、主婦なので、育児や家事をこなしながらのネットショップ業務は大変な激務でした。

 顧客対応や発送業務に追われしまい、サイトの更新もできず、すべてのことに余裕も無くなってしまいました。それでも「何とかしなければならない」と、毎日寝る時間を惜しんでネットショップ運営にがむしゃらになっていたのです。

 すると、当然のことですが、いろいろなところで歪みが出てきます。「このままでは店だけでなく自分も潰れてしまう。対策を考えなければいけない…」。まさに鬼気迫った状況の中、良い方法はないかと模索したのです。もちろんスタッフを補充することも検討しましたが、売れてきてはいるけれど、スタッフを雇うほどの力はまだなく、そのリスクは私には大きすぎました。

 その時、私が師と仰ぐショップ店長の運営方式がふと頭をよぎりました。そのお店は無在庫で直送方式のネットショップ運営、ドロップシッピングの先駆け的な存在でした。発送業務に半日の時間をかけていたとして、もしその時間がなくなれば、サイト更新や集客ができるようになる。そうすれば母親や主婦としての仕事もきちんとこなすことができるようになる…。

「これは絶対に在庫と発送を手離れさせるしかない!」 そう決心をして、行動に移したのが、無在庫・直送販売を始めたきっかけだったのです。

次のページ
作業負担が激減したその理由

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この記事の著者

関口 むつみ(セキグチ ムツミ)

1974年東京うまれ。化粧品販売、2トントラックのルートドライバーなどの職を 経たあと、LAN設置工事や社内サーバ管理など行う。 2003年に知人のネットショップ構築を支援したことがきっかけで、インターネット通販に興味を持つ。2004年7月、開店資金5万円で、ブログを利用したネットショップ「和食器益子焼販売 楽raku」を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/02/01 11:42 https://markezine.jp/article/detail/628

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