ホットトピックまとめ
まず、現地のトピックについてまとめてみたいと思います。
現地で何よりアツかったのが、動画及びソーシャルネットワークに関する話題でした。それらに対して、企業がどう理解し、活用し、測定するか。このトピックスに関して多くの議論や講演が行われました。
私が参加した基調講演やセミナーの中で一番拍手が大きかったのが、オムニチュア社がTwitterのAPIを使ってオムニチュア社のWeb解析サービスである「SiteCatalyst」にその情報を取り込めるというプラグインを発表したときでした。ソーシャルネットワークを活用しようとする姿勢に拍手が起こったことは言うまでもありません。
会場でホットだった3つのトピック
ソーシャルネットワークサービス
ソーシャルネットワークサービスに関しては日本と比べても熱気がある状態です。日本での代表格といえばmixiですが、米国ではTwitter,Facebookあたりが本命です(他にもMySpace、Linkedinなどがあります)。会場でもTwitterを常に更新しながらセミナーを聞いている人が多く、あるセミナーで講演者が更新している人の挙手をお願いしたところ、10名以上が手を挙げました。
また、オムニチュア社も情報をチェックしており、2日目の朝の基調講演で、「1日目のOmniture Summitに関して80件以上コメントがあった事を確認した」と言っていました。ただし、計測に関してはまだこれからといった段階。自社内で情報やコンテンツがないという事で、どういう風に測定するかに関しては、多くの意見や手法が語られていました。
オンラインビデオ
オンラインで視聴するビデオ、特にビデオ広告に関しても積極的に活用および計測が行われており、日本とは違うな、という印象を受けました。日本での動画は動画サイトの印象が強いですが、米国では動画サイトはもちろんのこと、自社サイト内での動画利用が増えている事が印象的でした。
モバイル
逆に「これからくる」という声があがっているものの、それほど議論や新しい意見を個人的に得られなかったのがモバイルの分野です。
昨年度、日本の携帯がガラパゴス化していると話題になりましたが、サービス・コンテンツ・ユーザーに関しては日本の方が進んでいます。もし日本が独自路線を今は歩んでいるとしても、モバイル環境に関して言えば、日本人でよかったなと感じます。
例えば、皆さんの携帯についているQRコードリーダーですが、米国ではそのような端末はほとんどありませんし、QRコードは全く見ません。またオムニチュアのCEOであるジャシュ・ジェイムズ氏も、昨年の来日の際に、携帯へ搭載されている「電子マネー」「QRコード」「テレビ電話」に驚いていたことが、今の米国のモバイル環境を物語っていると言えるでしょう。
リアルなCGMも目の当たりに
さて話は変わりますが、一番最後の講演でオムニチュアのCTOが、製品要望に関する質問を募る時間を設けていたのが印象的でした。まず、製品に関する要望がある人に挙手をしてもらい、その内容を発表してもらいます。そして、「その内容に賛同するかどうか」を会場に問いかけ賛同する人には挙手を促します。 要望はリアルタイムでまとめつつ、その要望に対して賛同した人の数も記しておくのです。
ユーザーのダイレクトな意見とその必要性の度合いを把握するのに、非常に有効な方法だと感じました。毎年恒例らしく、この方法を通して今までに100近くの機能や修正が行われたそうです。日本でも積極的に使っていただきたい手法ではないでしょうか。