SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

BtoB Synergy FORUM powered by MarkeZine & SalesZine

業界キーパーソンと探る 注目キーワード大研究

「AIで経営の意思決定は30倍速くなる」──すがけん流、薄利多売から抜け出すAI経営戦略

余力は値下げに使うな。AIが生んだ時間を「価値向上」へ投資せよ

安成:AIで生まれた余力を、安易に値下げや人員削減に回すのではなく、価値向上の投資にどう振り向けるか。組織として数字の見方をどう変えるかが問われそうです。

菅原:そうですね。薄利多売的に考えると「リストラして値段を安くしよう」となる。そうじゃなくて、作業が速くなったぶん、高くても買ってもらう価値と価格根拠を作ってみようでもいいわけです。人員も、効率化したから削るのではなく、お客さんを理解する時間に使う。アパレルブランドの販売員でも、これまでは本社から「週に何回LINEを送れ」と言われ、回数をこなすためだけに送っていた。でも時間にゆとりができて、AIがお客さんの購買履歴を教えてくれたら、「1年前に買ってくださったものと、昨日のものはお似合いですよ」と言えるようになる。新しい接客やお客さんを理解する時間に投資できるんです。

安成:人員整理ではなく、価格を上げるほうに使う、と。

菅原:はい。日本では「リストラクチャー」の使い方が間違っている。リストラというと人員削減になっちゃうけど、本来は構造(ストラクチャー)を変えるということ。V字回復の鉄板も同じで、赤字の事業は手放して黒字を残す。赤字は黒字が生んだ利益を減らすから、やめるだけで黒字になる。でも人員は残る。余ったお金と人を、次の成長投資に振り向けるから伸びていく。今まではプロ経営者のもとでしかできなかったことが、AIで時間を余らせ、足りない能力をAIが補ってくれることでできるようになる。それくらい会社を変えられると考えてもらうといいですね。

AI活用で利益2倍は余裕。今が生まれ変わるチャンス

安成:原価が上昇して利益率が圧迫され、「ビジネスモデルを転換しないと」と危機感を持つ経営者が急増しているように思います。最後にメッセージをお願いします。

菅原:今、日本は世界と比べて価値が半分くらいになってしまっている。スタバが日本では500円で飲めるのに、海外では1,000円以上する。海外から見れば「安い国」で、置いてけぼり感がある。世界から仕入れたり世界に売ったりするビジネスなら、相当危機的です。

 でも、ちょうど今AIがある。この優秀さが10年後に来ていたら、日本はいい状況じゃなかったかもしれない。生産性が先進国でかなり低いと言われる日本でも、AIを使えば余裕で2倍にはなります。これはものすごくチャンスなんじゃないかと思います。やれることがないわけじゃなく、やれることがある。それはすごくポジティブに考えていい。

安成:本当に今が別れ道で、AI時代に利益体質の企業へ生まれ変われるか。今取り組むのが大事ですね。

菅原:もう、今すぐです。大げさじゃなく、1年後には高くて、そもそも稟議が通らない可能性もある。今すぐやって、少なくとも利益率を2倍に改善しておく。AIで単価が2倍になったときに払える状態を、今すぐ作っておくことが重要です。危険なものではなく、ポジティブに、チャンスだと思ってチャレンジしたほうがいい。今は、生まれ変わるチャンスなんです。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
業界キーパーソンと探る 注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

翔泳社 メディア編集部門 ビジネス編集統括 第2メディア編集部 部長 兼 Biz/Zine編集長
慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、新規事業を創出。2019年4月~2026年3月、MarkeZine 4代目編集長。2025年4月よりBiz/Zine編集長を兼任。2026年4月より現職。編集業務と並行して、デジタル...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2026/07/01 08:00 https://markezine.jp/article/detail/77004

Special Contents

PR

Job Board

PR

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング