エントリーライン刷新の狙い
――「デントヘルス DX プレミアム」の好調を受けて、次の一手にどのような準備を進めていますか?
遠矢: 高価格帯が伸長している中で裾野をさらに広げるべく、エントリーラインである、「スタンダードライン」を2026年秋に改良します。具体的には、これまでの4品展開から、紫の「DXダブル抗炎症成分」という新製品を新たに追加して5品体制に拡充し、大きくパッケージも変わります。
――新製品の商品の魅力を伝えるために工夫された部分はありますか?
遠矢: 研究所で苦心して作り上げた商品だからこそ、「伝えたい特長」がたくさんあります。しかし、すべて詰め込もうとすると要素が多すぎて独りよがりになり、お客様が店頭で迷ってしまうジレンマがあります。 伝えたい想いをグッと抑え、お客様にとって一番のフックとなる価値へいかに研ぎ澄ませられるかが重要です。
新製品の「デントヘルス DX ダブル抗炎症成分」も、元々は「炎症抑制+」という商品名で、ダブルの抗炎症成分が腫れ・出血を抑制する、歯ぐきをひきしめられることで歯槽膿漏を予防するといったことをパッケージで説明しようとしていました。しかし調査をしたところ、お客様にうまく伝わらないことがわかりました。
そこで、調査の中でお客様から最も評価をいただいた「ダブル抗炎症成分」を思い切って商品名に据え、お客様が選びやすい形に振り切りました。プラスして、「腫れ・出血を抑える」「ひきしめる」と商品の中央には特長を集めて記載する形にぐっと訴求を絞り込みました。これにより「抗炎症作用のある成分が2つ入っていて、歯槽膿漏を予防してくれるんだ」という魅力がスッキリとお伝えできるようになりました。
「歯槽膿漏予防といえばデントへルス」を目指す今後の展望
――エントリーラインの刷新に向け生活者インサイトを探る中で、生活者の気になりごとに対する新しい気づきはありましたか?
遠矢: これまでは歯槽膿漏に対して、「自分には関係ない」と思われる方が多くいらっしゃいました。しかし現在は幅広い年代の方や気になりごとがない方でも、「歯槽膿漏は予防しなければならないもの」という意識に変わってきています。歯科健診などによって歯槽膿漏に対する理解が進み、中には「歯槽膿漏になりかかっている」と言われる方もいらっしゃることが背景にあります。
今回のリニューアルでもパッケージのロゴの横に「歯槽膿漏トータルケア」と据えました。営業担当とも連携し、「デントヘルスハミガキ」は歯槽膿漏を予防するアイテムだというイメージを店頭でも強めていく予定です。
――店頭やメディアでの展開を詳しくうかがえますか。
遠矢: 店頭では「予防のはじめどきが自分にも来ているんだ」と感じていただけるようなPOP展開を考えています。メディアについてはデジタル施策も予定していますが、テレビCMに重点を置く方針です。
加えて、「お試し」をしたくなるようなコミュニケーション施策を強化したいと考えています。高価格帯のハミガキアイテムは、試して効果を確認したいというニーズが見られます。実際に、DXプレミアムでは、30gの小サイズの購入後に通常サイズの90gを購入するという購買行動が確認できています。実際に手にとっていただき「自分の口の状態に合っている」と感じていただくことが重要です。そのための方法を模索しています。
――お話を伺うと、「デントヘルス」が転換点を迎えているように感じます。今後ブランドはどのようになっていくのでしょうか。
遠矢:おっしゃるとおり、テレビCMをはじめ、これまでの「デントヘルス」と違うと感じられるコミュニケーションを展開していく予定です。
今後の展望としましては、年内は今回のブランドイメージを浸透させるべく、新しいCOMを活用して、予防ニーズの高いお客様との関係を作り込んでいくことが一番大事な目標です。中長期的には、より付加価値アイテムの追加等により、「デントヘルス」には自分の悩みにしっかり合ったアイテムがある、信頼できるというブランドイメージをより強固なものにしていきます。
「お口の健康にはデントヘルスだよね」という想起がお客様から出てくる、「歯槽膿漏予防といえばデントヘルス」という立ち位置で展開していくことが大きな目標です。
――本日は貴重なお話をありがとうございました。
