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商品探索は「検索」から「相談」へ 博報堂が提唱するAI時代のIMCプランニングと独自エージェント論

MarkeZine編集部[著] / 関口 達朗[写]

ブランドガイドラインを静的な指針から動的な命へ

──御社は2024年3月に生成AIソリューション「バーチャル生活者」を発表されました。次なるチャレンジとして「Branded AI Agent」も開発されていますが、こちらは、どのような概念・ソリューションなのでしょうか。

川地:一言で言えば「ブランドの哲学や知見を宿した、動くAIエンジン」です。これまでのブランドガイドラインは、冊子やPDFにまとめられた“静的なルール”でした。私たちはそれを印から命へと進化させ、あらゆる接点でブランドらしい振る舞いができる動的なエージェントとして再定義しています。

川地:企業の哲学、カルチャー、専門家の知見をAIに注ぎ込む「スペシャライゼーション(専門化)」と、生活者一人ひとりの文脈に寄り添う「パーソナライゼーション(個別最適化)」を両立させる仕組みです。

──活用イメージが湧くような具体例を紹介いただけますか?

川地:たとえば、SNSの膨大な全量データをAPI経由で取得し、Branded AI Agentというフィルターを通して分析します。すると「このブランドにおいて最も攻めるべきカテゴリー・エントリー・ポイントはどこか」「いまSNSで流行しているこのミームは、自社のどの商品と親和性が高いか」といった示唆が、リアルタイムに導き出されます。従来は担当者の属人的なセンスに依存していた“生活者のツボ探し”を、データとブランド思想の両面から強力に支援できるようになるのです。

栗田:川地が紹介した例は主にマーケターの業務を高度化する使い方ですが、エンドユーザーの体験を高度化する文脈でもBranded AI Agentは使えると思います。たとえばアパレルブランドのスタイリング提案です。汎用的なAIに「おすすめのコーディネートを教えて」と聞いても、平均的で無難な回答しか返ってきませんよね。しかし、あるアパレルブランドが長年培ってきた着こなしの美学やスタイリングのナレッジを学習させたBranded AI Agentがあれば「そのブランドならではのルック」を生活者一人ひとりに提案することが可能です。

 汎用AIが何でもこなせる時代だからこそ「自社にしか提供できない独自の価値は何か」が問われます。ブランドの思想を宿したエージェントこそが、生活者に選ばれる理由になります。

エンドユーザーの体験もマーケターの体験も向上させるために

──最後に、AI領域における皆さまの展望をお聞かせください。

川地:私たちの根底にあるのは、常に生活者発想です。ここで言う生活者の中には、エンドユーザーだけでなく現場で日々奮闘されているマーケターも含まれます。顧客体験(CX)とマーケター体験(EX)の双方を、AIとテクノロジーの力でアップデートしていきたいと考えています。

 エンドユーザー向けには、ブランドの専門知見を究極にパーソナライズして届ける新たなサービス体験をつくる。マーケター向けには、属人的な勘と経験から脱却し、創造的な思考に集中できる新たなマーケティングプロセスを構築する。この両輪を回すことで、企業と生活者のより豊かな関係性を築く支援を続けていきます。

栗田:私たちが目指すべきは「AIによる人間の能力拡張」です。これまで人間単体ではできなかった発想ができるようになる。見落としていた深いインサイトに気づけるようになる。そうした“人間の創造性を何倍にも引き上げるAIの使い方”を、クライアント企業の皆さまと一緒に切り拓いていきたいですね。博報堂ならではの生活者発想とパートナー主義を胸に、日本企業のマーケティングを一段上のステージへと押し上げる実践を加速させていきます。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社博報堂

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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