企業サイトでも使われる動画配信
ブライトコーブを採用する企業は、メディアばかりではない。東京ガスはCMライブラリに注力しており、企業ブランディングの一環としてCMをアップロードしている。
「東京ガスさんの場合、テレビでオンエアしていない『ガス・パッ・チョ!ムービー』というコンテンツがあります。これは、パッチョというキャラクターがガス器具を使ってどれだけ生活が楽になるかということを紹介しています。雑誌かテレビで東京ガスの担当の方は、『動画で伝えられるものが広がったので、それを見てサイトに長く滞在してもらえるメリットがある』とおっしゃっていました。ガスは目に見えないし、会社の存在価値を訴えにくいですから、こういうコンテンツを用意する事で親しんでもらって、幅広い年齢の方に知ってもらうという意味で動画を積極的にお使いになってます」
さらなる機能向上が図られるブライトコーブの次の一手
オンラインでの動画配信に関するあらゆる機能を網羅しているとも言えるブライトコーブだが、須賀氏は、まだまだブラッシュアップしていきたいという。その1つはWebサイトでは必須となるログ管理の部分だ。
「レポーティングの機能強化が求められています。ドロップオフレートと呼んでいるのですが、どれくらいの時間、動画を視聴していると視聴率が下がっていくのかを測るものがほしいと言われます。また、地域での視聴率や、口コミの部分でどれくらいのブログに貼り付けられて、どのブログからどれだけトラフィックがあったのかを知りたいという要望もあります。この2点については、早急に対応したいと思っています」
もうひとつ注力しているのがモバイルだ。
「iPhoneで火がついた動画も多いと思いますし、iPhoneで動画を見るための専用の動画プレイヤーを出していきたいです。もちろん、日本の携帯もサポートしたいですね。特に企業ユーザーの方々は、携帯にも動画を配信したいというご要望が非常に強いです。PCと携帯は別のシステムを使われることも多いので、携帯を含めて一元管理できるようにしたいという意見をよくいただきます。確かに、そういうサービスを行っている会社はあまりありませんので、弊社では両方できるようなサービスを提供していきたいです。携帯は日本が先行しているので、日本主導で開発することになると思います。3gpは北米とかヨーロッパでは弱いものの、アジア系では採用されているところも多いので日本のサービスをアジア向けにも展開することは十分考えられます」
このほか、ライブのストリーミングコンテンツの管理や番組管理、広告挿入など、スタンダードなものができていない分野もチャンスがあるので、チャレンジしていきたいという須賀氏。ブライトコーブは、Webの新たな成長分野であるオンラインビデオ配信に必要なすべてのサービスを提供するために進化し続けている。