調査概要
KDDIと東京三菱UFJ銀行が共同で「じぶん銀行」というモバイルバンキングを開始したり、NTTドコモとみずほ銀行が提携し、携帯電話を使った送金サービスを開始するというニュースが流れたりと、モバイルバンキング市場は今後一気に拡大していくように思われる。今回はモバイルバンキング市場の動向について調査した。
調査結果サマリー
- モバイルバンキングを選んだ理由、1位は「メインバンクだから」
- 70%以上のユーザーが「インターネット」をきかっけにモバイルバンキングを認知
- 女性は、男性に比べ金融機関の窓口やチラシ、そして家族や友達からモバイルバンキングを認知する割合が高い
- サービス加入の前に情報収集をしたユーザーは75%。中でも、金融機関のウェブサイトの利用率が50%を超え最も高い
- モバイルバンキングを選ぶうえで重視するポイントは、手数料とセキュリティ
調査対象
調査対象は20歳~59歳までの男女500人。性別は男性:女性=58%:42%、年代別は20代:23.4%、30代:40.2%、40代:25.4%、50代:11.0%となっている。
- 調査期間:2009年5月26日~2009年5月27日
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査機関:メディアインタラクティブ
Q1 現在メインで利用しているモバイルバンキングサービス
まず、現在利用しているモバイルバンキングサービスについて尋ねた。その結果、「イーバンク銀行」と回答したユーザーが最も多く40.4%。次いで、「三菱東京UFJ銀行」の14.0%、そして「三井住友銀行」の9.0%が続く結果となった。
今回の調査では、イーバンク銀行の利用率が非常に高いが、これは今回共同で調査を行ったメディアインタラクティブがモニターへのポイント(謝礼)支払い先銀行としてイーバンク銀行を指定していることが大きく影響しているのではないかと考えられる(ジャパンネット銀行の指定も可)。
Q1-1_現在メインで利用しているモバイルバンキングサービス(男女別)
また、この結果を男女別にみると、男性は「イーバンク銀行」や「ジャパンネット銀行」の利用率が女性に比べ高く、イーバンク銀行は10.5ポイント、ジャパンネット銀行は5.2ポイント上回る結果となっている。
一方の女性は、「三菱東京UFJ銀行」が9.5ポイント、「ゆうちょ銀行」が5.5ポイントそれぞれ男性に比べ高い結果となっている。
これはあくまでも推測だが、今回の調査の対象であるリサーチモニターにはイーバンク、もしくはジャパンネット銀行の利用が義務付けられている事を考えると、男性が複数の口座を利用したがらないのに対し、一方の女性は目的や損得勘定からか複数の口座を上手に使い分けているのではないだろうかと考えられる。