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よりタイトに顧客と繋がるカギは、「自ら運営する」ソーシャルメディア

ソーシャルメディアを自ら運営して顧客とよりタイトなリレーションシップを築くことができたらイイのにな…とお考えのあなた。実は私もそう思っている。そして、案外それが簡単にできるのをご存じだろうか。

ソーシャルメディアの潜在能力を感じたささやかな成果

 先週の土曜日、正確には9月26日(そう、今月は入稿が大幅に遅れている)に、さるギター愛好家のコミュニティに2件の処分品情報を投稿したら、驚いたことにその日の夜のうちに2件とも売れてしまった。

 処分品と言っても、日本でも屈指のベテラン手工製作家の手になるシロモノであり、他店では扱っていないモデルでもあったので、希少性も考慮して6桁の値段がついている。

 それが、商品の予備知識を持ち合わせ、その価値を正しく(まぁ、双方にとって)理解する顧客とあっという間に繋がり、6時間もしないうちに売れてしまったのだから、今さらながらにコミュニティというものの潜在能力を思い知った。

 この取引で私がやったことと言えば、販売価格や商品の状態などサイトの内容を少し変えて、同じサイト内のブログにほんの数行の記事を書き、くだんのコミュニティに告知したこと、ただそれだけだ。

 AdWordsもOvertureも出稿していない。その暇もなかった。メルマガも書いていないが、それを言うならもう2年以上書いていない。ちなみに、ブログの方は自動的にTwitterにも流れるよう設定しているが、フォロワーは自分のテストアカウントや怪しげなのを除けばたったの9人しかいない。

 実を言うとオークションに出品することも考えた。だが、もしかして価格だけに釣られてモノの値打ちが判らないビッダーに競り落とされたりしたらどうしようと、正直なところ気が進まなかった。たとえ処分品でも、できることなら客は選びたい。

 その後も問い合わせが続いて、そのたびにもう売れてしまったと繰り返しお詫びした。お詫びのついでに、ひとしきりマニアックな話が盛り上がり、ちょっとしたコネクション作りができるという余禄までついた。

 白状すると、これほど敏感な反応を得たのは数ヶ月ぶりだ。こんなことだったら、もっと処分すればよかったと思わずにはいられなかったが今さら言っても仕方がない、勘が働かなかったのだから。それに、そもそも2本しかなかったのだから。

 賢明な読者なら私のささやかな成果をご報告するまでもなく、ソーシャルメディアがマーケティングに果たす役割が日に日に大きくなっているのは先刻ご承知だろう。ブログに始まり、ソーシャルブックマーク、ソーシャルニュース、SNS、画像共有、ビデオ共有などなど、ネットユーザーがあらゆる情報を自由に受発信できるようになり、Twitterが飛ぶ鳥(もちろん他の鳥)を落としながら爆発的にユーザー数を伸ばす昨今、これらのソーシャルメディアが醸成するネット文化を、いや端的に言えばその口ばしから口ばしへ延々とバトンタッチされていく現実を、もはやどのマーケッターも無視できなくなっている。

 だから、発送を終えて少し落ち着いたところで、以前からずっと頭の中でくすぶっているテーマにまたしても行き当たったとしても不思議はないだろう。どうすれば、いつでも彼らネットユーザー(それは顧客または見込み客をも意味する)の関心を引き、またその動きをキャッチできるのか?どうすれば、いつでも瞬時にこちらの意図を伝え、それを他のユーザーにも広げてもらえるのか?どうすれば、いつでも直接的かつ独占的にネットユーザーとの会話の場を持てるのか?

 そして、それは言い換えればこういうことだが、どうすれば自らソーシャルメディアを運営することができるのか?

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この記事の著者

伊藤 富雄(イトウ トミオ)

2002年オートステップメールを企画開発、2004年某ネットショップ開業ASPの創業に参画、現在はソーシャルウェブを絡めたネットビジネス・コンサルティングとウェブプロデュースに携わるかたわら、神戸商工会議所をはじめ各地のネットビジネスセミナーの企画と講師を務める。
サイトは「ネットビジネスwithソーシャルウェブ~Ito...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/10/06 10:00 https://markezine.jp/article/detail/8506

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