また、検索数が多くクリック単価が高いビッグワードよりも、検索数は少ないがクリック単価が低いスモールワードに注目し、今まで効果が見えにくかったスモールワードを組み合わせ、広げていくことで高い効果が得られています。
このようにリスティング広告は、直接の成約だけではなく、効果検証によってネット販促全体の見直しを図ることにも有効であると考えられます。また、リスティング広告で効果があったキーワードをFAX DMやメール配信の原稿に盛り込むことで、よりその効果を高めるなど、多面的に販促を考える必要があります。
リスティング広告そのものではなく、検索結果画面の専有面積を広げる工夫も大事です。ニッチな部品を提供している製造業などでは、リスティング広告だけではなく、検索結果の上位に表示されることで自社製品のシェアの高さをアピールしたいという要望もあるでしょう。そのため、ネクスウェイでは「SEO診断パッケージ」という製品を提供しています。このSEO診断とリスティング広告の効果検証を組み合わせることで、ネットを利用した販促を総合的に捉えて戦略を考えていくことが可能となります。
BtoBにおける効果検証は、総合的に、長期スパンで判断
リスティング広告の効果が、即購買に直結することが多いBtoCならば、リード数・コンバージョン数、またそこからの売上などを明確に評価できます。それに対して、BtoBの場合、営業担当者の直接の説明などを必要とするためネットだけで完結するケースが少なく、成約までに時間がかかるのが一般的なので、売上まで含めたリスティング広告の効果を短期間では評価しにくいというのが実情です。リスティング広告の効果を売上直結だけにフォーカスして他の評価軸を設けておらず、アクセスレポートをWebサイトの改善に役立たせていない企業も多いようです。
また、売上を含めた効果検証をおこなっていく際は、Webサイトから電話連絡をしてくる方も多いので、その際に何がきっかけとなって問い合わせの電話に繋がったのかを把握する必要もあります。つまりBtoB販促はネットだけでは完結しないことが多いので、同じようにリスティング広告の効果検証をネット上でのコンバージョン率だけではなく、総合的に判断する必要があるのです。
このように、BtoBにおけるリスティング広告の効果検証では、問い合わせから成約までの期間に合わせた長期スパンの検証が必要です。また、同時に、問い合わせに結びついているかどうかについては、総合的に判断し、短期スパンで検証を行い、Webサイト改善に役立たせることも重要でしょう。
後編では、リスティング広告とその効果検証の結果、Webサイトを最適化し成功に結びついた具体的な事例を挙げ、BtoBにおけるリスティング広告の有効性についてまとめます。