外部SEO対策~被リンクの評価 (by 株式会社QOOP)
アルゴリズム変更時に、アルゴリズムのどこが変更されたかを速報として報告するために、検索キーワード10キーワードのデータを用いて、以下の項目について順位との相関分析を行った。
大量のデータから、意味のあるデータを見つけ出すための分析方法。今回の被リンク分析でいえば、グラフが下に伸びているほど各項目の順位に対する影響力があると言える。
調査対象キーワード
美容整形/求人/不動産/保険/キャッシング/老人ホーム/ダイエット/レーシック/中古車/賃貸
分析データ項目
10キーワードのYahoo!上位50件につき、次の項目を作成した(調査期間:2009年9月18日および2009年12月18日)。
例)123.45.67.89
classA.classB.classC.classD
- link:「link:~」の件数
- linkdomain:「linkdomain:~」の件数
- site:「site:~」の件数
- link表示数:「link:~」の検索結果として表示される件数
- linkユニークドメイン:link表示数の重複ドメインを除いた数
- link_IP_classA~D分散:linkユニークドメインのIPを各classまでの単位で重複削除した数
- link_NS_classA~D分散:linkユニークドメインのネームサーバーのIPを各classまでの単位で重複削除した数
- 関連リンク表示数:「link:~+対象キーワード」の検索結果として表示される件数
- 関連リンクユニークドメイン:関連リンクの重複ドメインを除いた数
- 関連_IP_classA~D分散:関連リンクユニークドメインのIPを各classまでの単位で重複削除した数
- 関連_NS_classA~D分散:関連リンクユニークドメインのネームサーバーのIPを各classまでの単位で重複削除した数
全体の概要

相関分析について
上の表は各項目の順位との相関分析の結果である。相関係数は次項のグラフに示した。相関係数は-1から1の間をとり、1に近いほど正の相関、-1に近いほど負の相関が強い。
この場合、順位との相関であり、通常は「各項目の値が高いほど順位の数字が小さい(順位が高い)」というように、負の相関がある。
有意確率とは、簡単に言えば、検定のときになくてはならない数値(検定統計量)から外れる確率で、この分析でいえばこの有意確率が低いほど、各項目の順位に対する相関がある可能性が高い。

9月に比べlinkと順位の相関が強まっていることから、上位のサイトほどlink量が多い傾向にあると言える。しかし、「link:~」の検索結果として表示される項目の相関は弱まっている。その中では、相対的に関連リンクの相関は比較的高めが維持されている。
リンクの特性別の影響

上のグラフは、前項のグラフの中で関係が強い項目について拡大したものである。9月18日と12月18日を比較すると、次のことが言える。
- 全般的に影響度は下がった。
- 関連リンクに関する項目は相対的には影響度は強い。
- IPの分散が比較的重要か?
概して外部リンクの影響度は弱くなったのかもしれない。その中では、関連するリンクの重要度は高まったようである。link総数と順位の相関は強まっていることから、依然として外部リンクは重要であるとも言える。その他、内部的要因の影響が強まったため、リンクの影響が相対的に弱くなったのだと思われる(分析:株式会社QOOP 岡崎)。
結論
今回、2009年12月16日のYahoo!アルゴリズム更新についての調査では、次のような特徴が検出されました。
- ページ内のテキスト量が多いほど評価されやすい。
- ページ内にキーワードを含める必要性はより高まった。
- 更新頻度の高さが順位に影響する傾向が感じられる。
- 外部リンクの効果は全般的に弱まった。
- 外部リンクの要素の中では、相対的にテーマの関連性とIP分散が重要。
今回のアルゴリズム変更により、評価が内部よりに傾いた模様です。重要なページには十分な量のテキスト情報を含めておくと評価されやすくなります。ただし、キーワードの羅列やAlt属性への過剰な詰め込み、テーマのハッキリしない文章などを作成しては逆効果の恐れもあります。閲覧者にとって分かりやすく、情報が豊富でテーマに一貫性のあるページ作りが求められています。
この記事は、(株)スプール社の「SEO対策リサーチ」からの転載記事です。