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MarkeZine Day Spring 2010レポート

成果10倍!
ネット広告のROIを上げる「広告×サイト一体型改善」

再訪問・過去接触まで目を向けることでコンバージョン数を大きく伸ばす

 BtoB向けの商材だったNECの事例に続いて、BtoCの企業でも非常に大きく成果を伸ばした事例をご紹介します。

 ある大手のFX会社では、先ほどのユーザーの流れを線で捉えて、入り口と出口だけ見て、しっかりと改善していく、というのを愚直にやることでコンバージョン数を5倍にすることができました。先ほどの事例よりも若干高度な改善策を行っておりまして、再訪問を捉えてさらに成果をアップさせています。

 入口と出口を線で捉えて、と言うとユーザーはサイトを訪れて1回のうちにコンバージョンするかどうかが決まると錯覚されてしまうかもしれません。ただ、実際はそんなことはなくて、複数回のサイト来訪・広告接触によってコンバージョンに至るケースがほとんどになります。ですから、複数回の接触まで目を向けることで、大きな成果につなげられる可能性があります。

講演資料より掲載

 それでは、再訪問を捉える3つのステップをご紹介させていただきます。

Step1 ユーザー行動のボリュームゾーンを把握

 まず、ユーザーの行動パターンを洗い出します。どういう順番で接触しているか、Webサイトに何回接触して、どういう媒体に接触してコンバージョンに至るかと見ていきます。その中で1番ボリュームゾーンになっている接触パターンとは、どんなパターンなのかと明らかにするのがステップ1になります。

講演資料より掲載

Step2 行動パターンからユーザーの心理を考える

 ステップ2では、行動パターンの中で何が起こっているのか、ユーザーの心理を読み、それに合わせた施策を打つことで成果アップをねらいます。

 具体的には、アフィリエイトサイトで初回接触してランディングページに至り、一度は離脱したものの、後から会社名の指名ワードでコンバージョンするパターンが1番多かったとします。このパターンは、あるFX会社で実際にあった例です。

 アフィリエイトサイトは、ランキング形式で見せていることが非常に多いです。ですから、どのFX会社がよいか分からないユーザーがランキングを見て、メジャーな会社をいくつかピックアップして調べて、良さそうな会社に申し込むという行動を取っているんじゃないかと予測しました。

 予測からどんな施策が打てるかというと、アフィリエイトサイトへの広告費をもっと投下してランキングサイト1位を取ることで、No.1サイトとしての認知を取り、コンバージョンアップをねらうというものが挙げられます。

講演資料より掲載

Step3 すべての施策と成果をひも付けて評価する

 ステップ3ではデータを見ます。コンバージョンに至った媒体だけでなく、今回はもう少し前の接触のところまでちゃんと見ましょう。

 アフィリエイトの例で言うと、アフィリエイトへの広告費を増やすことで初回接触を増やすことを狙った施策になるので、コンバージョンに至ったユーザーの中でアフィリエイトサイトに初回接触しているユーザーが増えたか減ったかを見ていきます。

講演資料より掲載

 施策前よりも初回接触がアフィリエイトだったユーザーが増えれば成功したことになりますし、減れば失敗したことになります。失敗なら違う施策を考えて、どんどんPDCAを回していきましょう。

 これまで、BtoB、BtoCの事例をそれぞれ紹介させていただきました。

 本日の内容をまとめますと、まずユーザー行動を線で捉えて、入り口と出口を押さえてPDCAを回していくことがポイントです。そして、線で捉えることができるようになったら、起点をもっと過去にまで引き延ばして、過去の接触まで見て評価してみましょう。

講演資料より掲載

 広告×サイト一体型改善の肝はここにあります。本日のお話が皆さまの参考になれば幸いです。ありがとうございました。

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/04/06 11:00 https://markezine.jp/article/detail/9972

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