「小さく始めて効果があれば規模拡大」ができるのもExpressの魅力
日本でも既に、東映の京都撮影所や文學の森などの企業がVideo Cloud Expressを利用している。大企業の中にも、「全社で大々的に導入する予定はないが、1部門のプロジェクトで小規模なサイトを作って、そのサイトに動画を何本か載せたい」というニーズはあるはず。Video Cloud Expressはそういったニーズにも応えられるサービスになっているとワトコット氏は胸を張る。
「大企業でも、初めて動画を使うプロジェクトなら、Expressを使ってほしい。まずはExpressから利用を始めてもらって、効果が認められたのなら、エンタープライズ版の顧客になってくれる可能性もありますから。実際、そうした事例はいくつも出てきています」

動画を導入しようにも、費用が掛かり過ぎて尻込みしていた企業があったかもしれない。スモールスタートで一度やってみて、投資以上の効果が見込めることが分かったら規模を大きくしたい。そうした引き合いがBrightcoveには前々から多数寄せられていて、そうした背景もあってExpressが誕生したのだとか。
Video Cloud Expressでは現在、動画1本500円で利用できる特別プランが用意されている。通常プランとしては、月額9900円から4万9900円までの3種類があり、一番安い9900円のプランでは動画を50本まで管理できる。また30日間の無料トライアルも可能だ。
クレジットカード決済で申し込んだらすぐに利用できるようになっていて、サポート面も充実。必ずBrightcoveの担当者が割り当てられるので、不明な点があったら直接質問できる。使ってみて「もっと大規模に動画を活用したい」と考えるようになったら、上位プランへのアップグレードも速やかに実現できる。
エンジニア要らずでスマホ向けアプリを開発・運用できる「App Cloud」
もう一方のApp Cloudは、Brightcove がVideo Cloudのスマホ対応を進める中で、「動画のスマホ対応以上に、もっと大きな問題を企業が抱えている」と気が付いたことで生まれたサービス。
つまりBrightcoveは、これまで動画配信の領域に限って、iPhoneやiPad、Androidといった多種多様なモバイルプラットフォーム間の仕様の違いを吸収できる動画配信プラットフォームを開発してきた。
しかし、企業側は動画配信よりも手前の段階、スマホやタブレット向けのアプリ自体を開発・運用していくところで、プラットフォーム間の仕様の違いに苦しんでいた。
そこで、エンジニアでなくてもWebサイトを簡単に開発・更新できるようになるCMSが登場したように、スマホやタブレット向けのアプリを簡単に開発・運用・分析・改善できるプラットフォームとしてApp Cloudをリリースしたのだ。