高いインパクトを持ったユーザーは全体の2%程度
アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)は、複数のソーシャルメディアを横断し、ユーザーのインパクトを測定するサービス「ユーザーチャート」を今年4月にリリース。解析数が100万人を突破したから、解析済ユーザーのデータを発表した。
ユーザーチャートではユーザーのインパクトを分析し2桁の数値で表示しているが、100万人のアカウントを分析したところ、レベル30未満のユーザーが7割を超えている。インパクトで順位付けしたランキングでは、スポーツ選手やタレント、知識人など上位50のユーザーがレベル70以上となっており、複数のソーシャルメディアを活用して高いインパクトを持っているユーザーとなるレベル50以上は全体の2%未満となることがわかった。
4つのタイプ「キュレーター」「ネットワーカー」「プレゼンター」「コミュニケーター」
ユーザーチャートでは、ツイッターでの発言傾向を分析して、「キュレーター」「ネットワーカー」「プレゼンター」「コミュニケーター」の4つの属性に分類している。このうち全体の43%を占める「キュレーター」は、URLを含む発言数が多いユーザー。ユーザーどうしのコミュニケーションよりも、いま話題のニュースなどをいち早くピックアップして発信することが多く、代表的キュレーターとして、著書『キュレーションの時代』で知られる佐々木俊尚氏(@sasakitoshinao)を挙げている。
「ネットワーカー」は、URLを含む発言数が多いだけでなくリプライでの会話も多く、情報発信とユーザーとのコミュニケーションの両方を重視するユーザー。代表例は勝間和代氏(@kazuyo_k)。
「プレゼンター」は、URLを含まない公式・非公式RTが多く、発言数も多いユーザー。自らの意見を多く発言しながら、適宜非公式RTなどを利用してユーザーとの会話もしている。孫正義氏(@masason)、糸井重里氏(@itoi_shigesato)らが該当する。
「コミュニケーター」は、URLを含まない自身のコメントを発信する一次情報発信者的存在で、公式RT、非公式RTだけではなくリプライも多い。単なる情報発信よりもユーザーとのコミュニケーションを重視してTwitterを利用しているユーザーが該当。代表例は「NHKPR」(@NHK_PR)。
AMNではこの結果について、現状ではコミュニケーターの数字が低くはなっているが、最近Twitterを使い始めたユーザーの中には、友人知人のみのコミュニケーションにTwitterを活用するなど、ユーザーのリアルなコミュニティに即したクローズドのコミュニケーションツールとしての利用が増えてきているとしており、今後解析数が増加するにつれて各属性の比率も変化してくると分析している。
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