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100万人に100万通りの広告配信を アドテクノロジーが具現化するパーソナライズド広告最新事情

2012/10/17 10:00

世界37カ国でビジネスを展開、配信の精度に強み

――CRITEOはフランスに本社を置き世界的にビジネスを展開されていますが、事業の概要から伺えますか。

上野:CRITEOは2005年にフランスで創業され、今では世界15カ国に拠点を持ち、37カ国でビジネスを展開しています。スタッフは700人程度で、3000以上のクライアントと取引をしています。

 初めの3年は今のようなビジネスモデルではなく、サイト内レコメンデーションシステムの開発販売をしていました。08年から現在のサイト外レコメンデーションの仕組みを構築・提供しています。加えてDSPとしての顔もあり、1日あたり7.5億回のビッティングのやり取りを手がけています。それを支えるデータセンターを世界に5カ所設けています。

サイト外レコメンデーションのイメージ(CRITEOのホームページより)

岩切:エンジニアの数が非常に多いんですよね。

上野:そうですね、社員の4割がエンジニアでパリの本社におり、一部の数学者とリサーチャーがシリコンバレーにいます。

――クライアントにはどういう業種が多いのですか?

上野:大きく3種類あり、まずEC事業。次に旅行など予約販売業。3つ目が、クラシファイド系、情報系などと呼びますが、不動産や人材など多くの情報を扱う業種のクライアントです。そもそもCRITEOのリターゲティング広告は個人の興味関心に応じて高い精度で広告を出し分けて行くのが特長なので、出し分ける元となる情報量がそれなりに多い業種でないと効果を発揮しにくいという側面があります。同じ理由で、商品数もある程度多いほうが適しています。

クライアントとメディア、双方にフレキシブルな入札の仕組み

――入札の仕組みはどのようになっているのですか?

上野:通常の検索連動型広告はキーワード単位で価格が決まっていますが、当社では「カテゴリ」と「検討度合いの深度」の掛け合わせで1件あたりの価格が決まる仕組みになっています。

 具体的には、まずカテゴリはファッションのECサイトなら「ジャケット」「靴」、旅行の予約サイトなら「大阪」「北海道」などになります。それぞれにおいてROIの目標に合わせてCPCを設定することができます。例えば大阪だとビジネス利用客が多いのでリピーターがかなり見込めますが、北海道だと観光の割合もかなり高くなるので、ビジネス利用のリピーターを捉えたい場合は「大阪」のレートを高く設定しておく、という調整が可能です。

 検討度合いの深度とは、ユーザーをトップページのみ訪れた見込み客、個別商品サイトまで閲覧した検討客、そして実際に購入した既存客の3段階に区別することを意味しています。それぞれにCPCを設定できるという仕組みにしています。

――ほかに、他のリターゲティング広告とどのような点で異なっていますか。

上野:クライアントに対してはCPCを適用していますが、メディアに対しては1インプレッションごとに当社が購入しているんです。通常の広告配信事業者はクリック数に応じてメディアにフィーを支払っていますが、我々の場合はクリックされなくても当社がメディアに媒体料を支払うので、当社がリスクを負っている形になりますね。その分、メディアには好意的に受け入れられています。


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