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FEATURE

「ユーザーがお金を払い続ける理由は、コンテンツではない。その先にあるユーザー体験だ」スクーが描く、WEB上に誕生した新しい学びの場


ユーザーがWEBサービスにお金を払い続ける理由は、コンテンツではない

 森氏が最もインスパイアを受け、ビジネスモデルの参考にしているのはニコニコ動画だという。

 「ニコニコ動画は、コンテンツがみたいからお金を払い続けるわけではないと思う。コンテンツに参加をして、生放送から追い出されないように525円を払って、みんなでチャットをわーとやって。それで画面の向こう側のアイドルの反応が変わったりする。そんな一瞬のライブエンタテイメントとしての体験にユーザーは価値を感じて、お金を払っている

 もちろん最初にお金を払う瞬間は、コンテンツに惹かれたことが大きな要因かもしれない。だけど、そこから先、有料会員としてお金を払い続ける理由は、その場でできる体験に要因があると思う」(森氏) 

 矢野経済研究所が2012年7~9月に行った調査によると、2011年度の教育産業全体の市場規模は2兆4,220億円。そのうち、eラーニングの市場規模は1,044億円であり、その割合はとても小さい。

 その理由について、森氏は「通信回線の整備などの環境要因も多々あるが、一番の要因はビジネスの仕組みとしてコンテンツに対して課金するというモデルを当てはめていることだ。そこを改善することで、市場は拡大できる」と語る。

 「現状ではcakes(ケイクス)など、オンライン上のコンテンツを購入するサービスはあるけれども、スクーではオンラインでの学びの楽しい体験に対して、お金を払ってもらう仕組みを作っていく」(森氏)

目指すは3年でユーザー数1,000万人

 現在、スクーでは週に2本・月8本程度のペースで授業を公開している。そして、毎回のライブ授業には平均して1,000人程度の参加者が集っているという。「今年の目標としては、500本コンテンツを出していきたい」と森氏は意気込みを語る。

 「生放送の参加者数はユーザー数を拡大していくうえで、最も重視している指標。まずはそれを1万人、3万人へと伸ばしていきたい。それに付随して、ユーザー数は3年で1,000万人を目指したい。

 ゆくゆくは誰でもオンラインで授業を受けることができて、同じことを学んでいるユーザー同士がつながる。そして自分の学びたい分野がどんどん深まり、興味が広がっていく仕組みを実装して、楽しく学んでもらえる場所をつくる。スクーをそんなプラットフォームへと構築し、学校として盛り上げていく。オンラインの学びによって新たにできることは、まだまだたくさんある」(森氏)

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

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2016/03/24 17:54 https://markezine.jp/article/detail/17138

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