Tomorrow’s Analytics Tools
米国における、Google アナリティクスの有力なパートナー企業でもある、Cardinal Path社のAllison Hartsoe氏のセッションでは、デジタルアナリティクスの現場で生かせる最新のアナリティクスツールが紹介されました。

Hartsoe氏が紹介したツールがこちらです。日本ではまだ知られていないツールもあるかもしれません。
- Heap Analytics:データ収集、分析ツール
- Snowplow Analytics:データ収集、分析ツール
- Lytics.io:カスタマーデータ収集、ビジュアライズ
- NectarOM:ソーシャルデータ収集、データアクションツール
- Infogr.am:インフォグラフ、ビジュアライゼーション
- Insight Rocket:データインテグレーション、ビジュアライズゼーション
- BeyondCore:データビジュアライゼーション、ビジネス分析ツール
- Luminoso:データビジュアライゼーション、テキスト分析ツール
最新のツールの特長をまとめると、「データ収集(Data Capture)」「データビジュアライゼーション(Data Visualization)」「データアクション(Data Action)」に集約されます。
現在のデジタルマーケティングにはスピードが非常に求められます。ツールを選ぶ際には分析スピードを最重要視するべきだとAllison Hartsoe氏は強調しました。分析に時間をかけるのではなく、いかにマーケティングに生かすまでのサイクルを早めるかという点は、デジタルマーケティングエコシステムを企業として生かす重要なポイントと考えます。
eMetricsに参加して~日本のデジタルアナリティクスを考える~

今回eMetricsに参加し、あたらめて感じたポイントがあります。それは講演者のプレゼンテーションの品質の高さです。話す内容はもちろんのこと、プレゼンテーション資料も非常に見やすく、デザイン性も高い点が印象的でした。例えば、Macy'sのプレゼンでは、コーポレートカラーである赤とグレーを基調にデータやグラフがデザインされていました。デザイン、ビジュアライゼーションを含め、さすが、アナリティクスを仕事とするメンバーだと痛感しました。
ビジュアライゼーションツールもいくつか紹介されましたが、まさにデータを使ってビジネスをドライブするための基礎スキルが“プレゼンテーションスキル”だと思います。私自身もこの点には今後十分に注意を払って見習っていきたいと思います。

そしてもうひとつ感じたのは、繰り返しになりますが、デジタルアナリティクス、デジタルマーケティングは成熟期に突入しているということです。今回の記事では紹介できなかったMotorolaのモバイルデータを使ったセッションや、FedExのアトリビューションを題材にした事例で、その具体的な成果が披露されました。
日本のデジタルアナリティクスは、個人的な現場視点から見るとおよそ1年、米国に遅れをとっていると感じます。しかし、たった1年。この業界ではすぐに経過する時間です。
来年、少なくとも再来年までには日本のデジタルアナリティクス、デジタルマーケティングの成果をeMetricsで発表できるよう、私自身も少しでもビジネスの進化に携わっていきたいと考えています。
※ご紹介した内容、解析などの考え方は、あくまで参考案としてご理解ください。サイト、企業の特性により、施策がそぐわない可能性もあります。施策の成功を確約するものではありません。