“来る来る詐欺”の動画広告時代、ついに到来か
「ここ数年、動画広告はその時代が来ると言われ続けたものの日の目を見ず、“来る来る詐欺”などと揶揄されたが、昨年度末あたりから明らかに“来ている”と感じている」と、Jストリーム 上席執行役員 営業本部長の山下徳夫氏は切り出した。
Jストリームは、米ピクセルの動画配信プラットフォーム「Piksel Online Video Platform」(以下、OVP)を日本国内向けに最適化し、メディアや一般企業を主なターゲットととして「J-Stream MediaLize」(Mz:エムズィー)を展開している。
動画市場における3つのトレンド
続いて、米Piksel社 OVP Product Managerのショーン・エベレット氏が登壇。動画市場における3つのトレンドについて解説した。
1、ハンズフリー・ライブ・ストリーミング
2、OTT機能のOVPでの実現
3、すべてのデバイスがビデオプレーヤーになる
1つ目は「ハンズフリー・ライブ・ストリーミング」。同社は、メガネ型ウェアラブル端末に対して「OK Glass, go live!」と話しかけることで、手を使わずにライブ映像を配信する技術の開発を進めているという。
次いで、「OTTの機能をOVPで」を挙げた。「OTT」とは、Over The Topの略語で、「ここでは、マルチメディア企業が動画配信を行う場合に必要となる機能のことを指す」とエベレット氏。ピクセルは現在、OTTをOVPで実現することに取り組んでいる。
そして3つ目のトレンドとして、「すべてのデバイスがビデオプレーヤーになる」と指摘。PCだけでなく、スマートフォンやタブレット端末、テレビなどすべての端末が動画のメッセージングを流すようになるということだ。
「ただ、残念なことにコンテンツの海賊版が無償で共有されてしまうなど、ピクセルとしては新しい形で収益を得る方法を生み出さなければならない。そして、おそらく広告はそのための唯一の方法だと考え、現在それに注力している」とエベレット氏は語る。このようなOVPを開発した背景もあり、ピクセルは日本進出のパートナーとしてJストリームを選んだ。