「アドに頼らなくてもモノが売れるしくみをつくる、それがこれからのマーケティング」多くのマーケターの心に刺さる言葉を提示した大元隆志氏の新連載が始まる。第1回目のテーマは、新しいテレビの形。見るだけではなく、視聴者が参加するインタラクティブテレビ番組「金曜カーソル」を手掛ける、WOWOW 制作局の太田慎也氏に大元氏が迫った。
「新しいテレビの形」に挑戦するWOWOW
「テレビはオワコン」、そんな風に語る人は少なくない。特にネット世論ではテレビに対する風当たりは冷たい。しかし、その多くは「テレビは昔も今もこれからも変わらない」という前提の議論になっていることが多いのでは、と感じることがある。テレビの中からそんな「テレビは変わらない」という常識を壊そうとする人達も居る。「新しいテレビの形」に挑戦しているのが、株式会社WOWOW 制作局 制作部 プロデューサーの太田慎也氏だ。
WOWOWプライムのレギュラー生放送番組(無料放送)「金曜カーソル テレビをあそべ!参加型エンタメダービー」。ダブルスクリーン視聴によりテレビ番組への参加体験を提供するインタラクティブTV番組。視聴者はスマートフォンやタブレットを使い、カーソルとなって指一本で自在に生放送に参加できる。
今日ではスマートフォンとテレビが連動する「セカンドスクリーン」に対応するテレビ番組が増えてきたが、毎週金曜夜8時からBS9チャンネル WOWOWプライムで放送中の「金曜カーソル」もその一つだ。同番組は、共通ポイントサービス「PONTA」とのコラボレーション企画を実施したことでも話題になった。(関連記事はこちら)
テレビの当たり前をこわしたい
制作局 制作部 プロデューサー
太田慎也氏
――金曜カーソルとはどんな番組なんでしょうか。
太田氏:固く言うと「完全ユーザー参加型エンターテインメント番組」ですね。本音で言うと「無茶をする番組」です(笑)。
金曜カーソルはBS9チャンネルの「WOWOWプライム」で放送しています。BS放送を視聴できる方であれば無料で視聴いただけます。BSは地上波ほど視聴者数は多くありませんが、逆にこれはメリットだと考えています。こう言ってしまうとお叱りを受けるかもしれませんが、視聴者の「拡がり」を重視する地上波にはできないことでも、「深さ」に価値を見出せるWOWOWなら地上波ではできない「無茶」をしてもいいんじゃないか、そう思って番組を作っています。
――なるほど、それで番組とスマートフォンの連動といった、新しいことに挑戦しているんですね。
太田氏:はい。ただテレビとスマートフォンの連動自体が「無茶」だとは考えていません。自分たちのやりたいこと、つまり「テレビをもっと面白くしたい」と考えたときに、そこにスマートフォンという道具があったというだけです。スマートフォンを使うこと自体が目的ではありません。
――そうすると、太田さんの考えている「無茶」とはどのようなものでしょうか。
太田氏:ひとことで言うと、「テレビ」の「当たり前」をこわしたいんです。テレビの番組は、プロデューサーが社内で提案した企画が決まり、台本ができ、収録・編集して放送されます。つまり、自分たちが考えた「これが良い!」というものを放送しています。
視聴者の方は「テレビ局からの一方的なメッセージ」と感じている方も少なくはないと思います。「テレビ局が作ったものを見せられてる」「テレビは傲慢だ」みたいな。それを変えたいんです。そのために「視聴者の方と一緒に番組を作る」ということに本気で取り組んでいます。
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大元 隆志(オオモト タカシ)
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 クラウドインテグレーションビジネス推進部 エキスパートエンジニア
国士舘大学 経営学部 非常勤講師
通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。現在はCASBソリューションのセールス開発・プリセールスを担当する一方で、国士舘大学 経営学部にて学生向けに企業におけるクラウド、モバイル利活用について講座を担当する。最新のIT動向や技術動向分析が高く評価され、ヤフーニュース、IT Leaders、ITmediaマーケティング等IT系メディアで多くの記事を執筆。所...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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