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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

統括編集長インタビュー

「プロ野球で例えると今日は入団会見。本番はこれから」── 本日上場、ロックオン代表岩田氏インタビュー


マーケティングオートメーション領域にフォーカス

 ── 足元の状況も教えてください。アドエビス、EC-CUBEを中心にEC・マーケティング領域のサービスの拡充が進んでいる印象です。

 インターネットが当たり前になった、スマホが普及しタッチポイントが複雑化した、大手企業もデジタルを無視できなくなってきた、という一連の流れの中で競争が激化してきている印象です。人手を介した広告運用の時代はいよいよ終焉し、広告・マーケティング領域におけるテクノロジー活用がますます進むと考えております。

 そういった潮流が進む中でのキーワードは「統合」だと感じています。リードナーチャリング(新規顧客獲得)、リードジェネレーション(コマース、商談推進)、CRM(顧客管理)、弊社含めそれぞれの領域で各社凌ぎを削っている状況ですが、使う側の視点でみればそれぞれの単体サービスを使っていくのは非効率ですし、しんどいのではと思います。

 いわゆる、マーケティングオートメーションというキーワードがホットになりつつありますが、弊社が目指す方向性も同じです。昨今、外資系企業を中心にマーケティングオートメーション領域への参入が激しい状況ですが、企業がマーケティングオートメーションを使ってやりたいことは、お客様とのコミュニケーションの最適化です。特に日本人向けのコミュニケーションを支援するとなれば、日本人の感覚にあった純国産のプラットフォームが絶対に必要だと感じています。

 弊社はアドエビスでデータ取得・可視化の支援、マーケティングメトリックス研究所で最適化支援、THREe(スリー)で広告配信領域の支援を行っております。THREeはまだ検索連動型広告のみの対応ですが、順次他の配信先にも対応していきます。さらに、EC-CUBEと連携してサービス拡大を狙える点も弊社の大きな強みだと感じています。

 ── 海外展開も含め、これからの見通しについて教えてください。

 先ほども申し上げましたとおり、国内においてはマーケティングオートメーション領域にフォーカスしていきます。海外については3つの要素が揃ってはじめて土俵に立てると考えています。その3つとは、資金、オフショア開発環境、外国人採用です。

 2013年12月にロックオンベトナムを設立し、オフショア開発の基盤はだいぶ構築できたと感じています。地理的な弊害はほとんどなく、品質の高いサービス開発に取り組めています。資金は海外で戦うためにはそこそこまとまった資金が必要だと考えておりますので、上場後のよいタイミングで調達できればと思っています。外国人採用はまさにこれからですが、どんどん進めていきたいですね。

 海外へは、日本の文化やおもてなしの精神といった面も含め日本人の強みを活かしたサービスを展開していきたいと考えています。例えるなら、日本人にインドカレーを売るみたいな発想です(笑)。

 インド人が作るカレーは日本人には作れない。しかし日本人でインドカレーを食べたいと思う人はたくさんいる。そのような発想で、日本人ならではのソフトウェアサービスを開発・設計し、海外に切りこんでいきたいと考えてます。

プロ野球で例えると今日は入団会見

 ── 最後に。創業時から掲げているスローガンである「Impact On The World」を、どの程度実現できていると思いますか。

 うーん、難しい質問ですね。私はプロ野球選手になりたかった時期があるのですが、それで例えるなら上場日である今日は入団会見みたいな感覚でしょうか。未上場の企業は世の中にたくさんありますので、上場して初めて世間から認められる企業の社長になったという意識があります。グラウンドに立つのはこれからですね。

 私は子供の頃からスポーツ選手やアーティストなど、世の中にインパクトが残せる存在になりたいと思っていました。ただ、その能力が私にはなかったので、だったらビジネスの世界でインパクトを残せる存在になろうと考え起業しました。

 世の中に影響を与えるスポーツ選手やアーティストには、必ずファンがいますよね。ビジネスの世界でも、そういう関係性を築いていきたいと考えています。取引先、パートナー、株主、従業員…様々なステークホルダーの方々と一緒に成長し、世の中にインパクトを与えていきたい。株式会社ロックオンはそんな存在であり続けたいと考えています。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/01/22 13:09 https://markezine.jp/article/detail/20718

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