キャンペーン概要
時期:2014年
国名:ロシア
企業/ブランド:Cherkashin
業種:食品
「たった3分」を「CM見てる間にできちゃう」に
突然ですが、「ダンプリング」という食べ物をご存知ですか? 小麦粉や卵・牛乳を練ってゆでた団子をシチューやスープに浮かべたもので、東ヨーロッパを中心に世界各国でよく食べられています。日本ではすいとんがそれにあたるでしょうか。
ロシアでもこのダンプリングは庶民にとても人気。50以上のブランドが簡単に調理できる「インスタント(冷凍)ダンプリング」をスーパーなどで発売しています。これらの商品をゆでて調理する時間は7分程度かかるそうです。そんな競合ひしめくマーケットに、食品メーカーの「Cherkashin」が“わずか3分で調理できる新商品”を投入するにあたってユニークなテレビCMを制作しました。
目を付けたのは、テレビ番組の間に流れる「CMの長さ」。ロシアではCMの最長時間(複数社のスポンサーが流すCMの合計)が3分だといいます。今回この3分間の、はじめの10秒程度に、男性が新商品を鍋で調理し始めて、できあがるのを今か今かと待ち望んでいる映像を流します。
その後他社のCMが2分30秒程度流れます。
他社のCMが終わるとCherkashinのCMが再度流れます。そこには、“CMの間に調理された”ダンプリングがお皿に盛られており、先ほどの男性が美味しそうにダンプリングを口に運ぶという様子が映し出されます。ラストは「テレビコマーシャルの間に調理できるダンプリングです。」というナレーションと商品カットで締めくくられました。
このCMの結果、当初ベンチマークとしていた売上の47%増を達成し、同一カテゴリ内で第2位の売上になったといいます。わずか3分間で調理できるという商品特長を、ターゲットの“具体的なベネフィット”に巧みに置き換えて表現していますね。恐らくは「CMの間にあまりチャンネルを変えない」というロシア国民のテレビ視聴行動が念頭にあったアイディアだと推測されます。
動画はこちら
参考サイト
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記事転載元:AdGang