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これだけは押さえておきたい! コンテンツマーケティングのツボ

これからが、本番だ。原点に立ち返るコンテンツマーケティング

2016年のコンテンツマーケティング予測

コンテンツマーケティングの概念図

 2013、2014年頃からじわじわ国内で広まってきたコンテンツマーケティング。2016年は、より戦略的なコンテンツ設計が必要だと感じてらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 ターゲットユーザーごとにコンテンツを設計し、オウンドメディアと親和性が高い外部メディアとの連携から、ユーザーを獲得していく手法などはこれから確立されていくように思います。「制作と流通」のプロセスは、さらに細かく業務に落とし込まれていきます。

 そして、2015年の間にメディア、ひいてはコンテンツマーケティングを取り巻く環境が大きく変わったことは頭の片隅に入れておくとよいと思っています。Web業界へ転身する出版・新聞出身者の増加、コンテンツの流通量、個人の情報発信、PCからモバイルへの転換、ネイティブアドの台頭、コンテンツの分散化など。

 特にコンテンツの分散化は、コンテンツマーケティングの分野で意識したいポイントです。一つひとつの記事にURLが振り分けられるWebメディアでは、Googleで検索するユーザーは検索結果から記事、ソーシャルメディア上でそのURLが言及された場合も記事へ辿り着きます。こういった流入元を考えるとメディアの入り口はURLが存在する全てのページと考えられます。

 そして、それらの記事はPCではなくモバイルで閲覧されることを考えれば、PCサイトよりモバイルサイトへ注力していく方針へ切り替えることも考えなければなりません。

 さらに、Webだけで伝えたい情報が届けられるわけではないため、リアルイベントやキャンペーンの実施も視野に入れる必要もあるのではないでしょうか。いかに、顧客ユーザーと接点を作り、関係性を構築できるか。

 これからのコンテンツマーケティングでは、中核の原点を忘れずに、形を変えていける柔軟さが問われるはずです。

編集担当のいないオウンドメディアは成立しない

 今まで編集サイドに携わってきたからこそ、声を大にして言いたいことがあります。それは、「オウンドメディアでは、がっつりユーザーを見続け、向き合う担当者が必要」だということです。僕はこれを「もういいよ。うるさいよ君」と言われるまで、口に出し続けたいと思います。

 自分の経験や周りを見ていると、編集を担当している人は、がっつりユーザーと向き合う精神の必要性を常日頃から感じています。ユーザーを見続け、向き合うのは編集者の役割であり、ユーザーから直接来る問い合わせやアクセス解析、ソーシャルメディアから生のフィードバックを受け入れ、咀嚼し、更に次のコンテンツへ活かす力が問われます。

 例えば、オウンドメディア運営において、編集業務ではざっと以下の様な項目が挙げられます。

  • 企画の立案
  • コンテンツの制作
  • ライター、編集マネジメント
  • コンテンツ面のKPIとKGIの設定、管理
  • ソーシャルメディアの運営、管理
  • ユーザー心理の把握
  • コンテンツのクオリティチェック
  • アクセス分析
  • 編集方針の決定
  • ブランド、コンセプト管理
  • メディア戦略の立案

 既にこれだけの業務が必要なのです。加えて、コンテンツマーケティングを取り組む企業に多いのが編集担当者がマーケティングや他の業務を兼務しているケース。そうするとコンテンツのクオリティを担保するのが難しくなってきます。そのため、人に読んでもらえてブランドを作り出す編集は、専任で担当を立てるのが成果を出す上ではベスト。

 気持ちよく仕事ができるよう環境を整備することも、成果を出すコンテンツマーケティングの一歩なのです。

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オウンドメディア運営は継続こそ力なり

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この記事の著者

大野 恭希(オオノ ヨシキ)

2007年より日本最大のテック情報Webメディアサイト「ギズモード・ジャパン」(株式会社メディアジーン運営)に携わり、副編集長を経て、2012年から2014年まで同編集長を務める。任期中、同メディアを月間3,700万PVから6,900万PV、325万UUから740万UUへ成長させた立役者。 2...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/16 10:00 https://markezine.jp/article/detail/23991

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