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ARには人を46億キロ歩かせる力がある~ポケモンGO開発者が語るARの影響力


ポケモントレーナーが46億キロも歩く理由

 ポケモンGOは2016年7月にリリースされ、今では100カ国以上で利用されている。日本国内でも、提供から半年もたたない内に500万ダウンロードを突破するなど、その影響力の大きさがうかがえる。

 しかし、そういった数字以上に野村氏が注目している数字があるという。

 「2016年9月当時の数字ですが、46億キロメートルという数字があります。これは、ポケモンGOのプレイヤーの歩行距離を合算したもので、地球から冥王星までの直線距離とほぼ同等です」(野村氏)

 野村氏は続けて、「ポケモンGOとIngressは『Real world game』」と語り、その理由を事例とともに明らかにした。

 「ポケモンGOをオーストラリアとニュージーランドでローンチしたその週末に、ユーザーが自発的にイベントを開催しました。シドニーに3,000から4,000近い人が集まり、一緒にポケモンを捕まえに行ったのです。ゲームの内容自体だけでなく、外に出て、他人と一緒にゲームをし、コミュニケーションを取るのが楽しいと思ってもらえることに、Real world gameの存在意義があると思っています」(野村氏)

ポケモンGOが売上に貢献

 ユーザー主導でイベントが開かれる以外にも、ポケモンGOは様々な領域で良い影響をもたらした。

 例えば、マイクロソフトとスタンフォード大学の調査(調査に関するPDFはこちら)では、ポケモンGOを継続的にプレイした人の寿命が41.4日寿命が延びるという結果が出ている。その他にも自閉症の子どもが外に出るようになったなど、健康に関する事例は多く存在している。

 またビジネス、特にマーケティング領域にも影響が及んでいる。アメリカのワシントン州にあるアイスクリーム屋は、ゲーム上のアイテムがもらえる、課金をすることでポケモンが集まりやすくなるポケストップになったことをアピールし、売上を上げた。国内でも、日本マクドナルドやソフトバンクといった企業がコラボレーションをするなど、店舗集客を目的とした活用が進みつつある。

 その他にも、東北地方におけるレアポケモンの出現率を上げ、地域活性化を狙うと行った取り組みも行われており、同アプリが様々な領域で好影響をもたらしていると野村氏は説明した。

宮城県石巻市の公園にポケモンGOプレイヤーが集まっている様子

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ARをテクノロジーという視点で捉えないことが重要

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/12/13 17:00 https://markezine.jp/article/detail/25685

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