※本事例は、2016年11月に実施したインタビューに基づいて作成されています。
※本事例は「動研」に掲載時点のものです。
女性若年層へリーチさせる施策として動画を選択
── 北島さんの担当する業務内容をお聞かせください。
MARK STYLERはアパレルの会社で創立から10年以上の歴史があります。弊社は様々なブランドを展開しているのですが、自社ブランドの商品を販売する公式Webストアという位置付けでRUNWAY channelというサイトを運営しており、私はそのサイトの責任者をやっています。
主な業務内容は、市場をリサーチしてブランドの商品をいかに売るかといった戦略を立てることや、ブランディングなども含めたECシステムの管理などを担当しています。ECサイトの運営は、すべてEC本部という部門で内製でやっているので、販促、集客などについても私が責任者です。
MARK STYLER株式会社 EC本部 本部長 北島健一氏
Webデザイナー、システムエンジニアの経験を経て、2001年にiモードでレディースファッション専門のECサイト立ち上げに参画したことを機に、EC事業に傾倒する。多数のアパレルブランドやファッションイベントのECサイト創設に携わり、2005年から某ファッションECモールのマーケティング責任者として、ファッション×ITの事業推進を行う。2011年にMARK STYLERに入社し、RUNWAY channelの立ち上げに参画。現在に至る。
── EC本部には何名くらいスタッフがいらっしゃるのでしょうか。
現在EC本部には、社員が40名弱在籍しています。また、千葉県にある倉庫で、20名くらいのアルバイトがECサイトの商品撮影チームとして勤務しています。
── RUNWAY channelでは、今までも動画を制作されていたのでしょうか?
2011年にテレビCMを制作したのですが、その際、そのCMをWebでも配信したことがあります。また、RUNWAY channelのスマホアプリを立ち上げた際に、アプリのダウンロード訴求CMとして動画を制作しました。Web限定の動画制作というのは、今までやったことはありません。動画自体をフィーチャーしたプロモーションは今回が初ですね。
── 今回Web限定の動画制作に取り組まれた理由は?
現状、RUNWAY channelは既存顧客が売上を作っていて、20代前半の女性層を新規顧客として獲得することが課題としてありました。ですので、その層にターゲットを絞り、RUNWAY channelの認知度を高める戦略を進めています。
以前から、若年女性層にリーチするようなアプローチを探っており、バナー広告やSNSを使って、Web経由の集客については戦略を練っていましたが、もう一歩広げて、よりマスに近い顧客を獲得できる手法はないかと、様々な方面で検討を重ねていました。そして、動画広告の市場が拡大していて注目を集めており、さらに20代前半の若年層にリーチしやすいアプローチであるという結論に至りました。
── SNSでは、今までどういった集客をされていたのですか?
RUNWAY channelに関するSNSの利用は、基本は販促がメインで、先行セールなどのブランドの売上に直結する情報を、ファン層に向けて発信しています。ブランド本体は、独自にブランディングに特化した動画をSNSで配信していますね。
商品を買ってくれる潜在顧客に対してのアプローチというのは、割と成果を出せているという自負はあります。ですので今回は、ブランドやRUNWAY channelをまだ知らない、知っているけど買ったことがない顧客の獲得を、主な目的としました。
F1層の人口は現在1千万人程度で、年々その数は減ってきているのですが、とはいえ、RUNWAY channel全体の顧客数は200万人程度なので、まだ取りきれていない見込み顧客が多くいます。今後はそういった層をターゲットに、キャンペーンを張って行くことが重要だと考えています。