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MarkeZine Day 2017 Spring レポート(AD)

「顧客創造が課題」のマーケターに捧げるMA活用Tips10選

キラーコンテンツ到達ユーザーを徹底マーク!

 業種業態でWebサイトのメニューは異なるが、自社に置き換えながら想像してみよう。

 前ページの正解は「他社との比較」。競合との比較と絞り込みを行い、営業担当を呼んで商談をするタイミングの直前に最適なアプローチができれば、商談化率はぐっと上がる。SATORIの場合、それが「他社との比較」へのアクセスだったのだ。

 「みなさんも身近な例で想像してください。私の場合、二人いる子どもを広い校庭のある小学校に通わせたい、と最近住まいを計画しました。エリアや条件を絞り込み、マンションか一戸建てか注文住宅か、などと検討を進め、いよいよセールスマンを必要とする直前で行っていたのはメーカー同士の製品比較。料金や物件、建物のスペックそのものを単一で見ている段階は、まだ購買意欲が高い状態ではありませんでした」

 そこで、「ユーザーは購買プロセスが進むと、求める情報内容が一般的商品スペック情報から変化する」という仮説を立て、検証した結果わかったのが「ユーザーが最終段階で必要とする情報は、カタログ的にWebで公開されている情報ではない」という事実。

 最終段階で必要とする情報を突き詰めると、SATORIのサイトでは「他社比較」というキラーコンテンツ(通常はオモテに出さない情報)に辿りつき、商談化率の大幅な向上をもたらした。

  1. キラーコンテンツを用意する(たとえば「他社比較」)
  2. 該当顧客を可視化する(「他社比較」を180日以内に2回以上閲覧した顧客、などと想定)
  3. 社内通知する(インサイドセールス担当者に商談アポイントのアプローチを指示)

 「何がキラーコンテンツとなりうるのかは企業やサービス次第ですが、用意できるとMAのスコアリングがぐっとシンプルにできるメリットがあります」

「今すぐ客」な匿名顧客をキラーコンテンツで実名化!

 次に、キラーコンテンツを活かした応用編としてTips2「匿名顧客」が解説された。

 植山氏からは、MAが収集できる行動ログは、どれも約3%だけ実名顧客(個人情報を取得した状態)で、残り97%が匿名顧客だと指摘。だからこそ、自社に接点のある匿名顧客へのアプローチが最適化できれば、「今すぐ客」化の数が伸びるという。

 「MAは一般に実名顧客データの収集という点では弱いツールです。しかし、自社のWebサイトに来訪している匿名顧客の中には、購買意欲の高い人たちが多数含まれています。そこで、Webにアクセスしている約5,000人のホット(今すぐ客)な匿名顧客に働きかけて実名化しましょう」

 ここで先ほどのキラーコンテンツの考え方が活きる。Webへの接触頻度が高い匿名顧客の中で、「他社との比較」(キラーコンテンツ)への来訪ユーザーに接触。SATORIでは「他社との比較」に来訪したユーザーにのみポップアップ(自社のWebサイト内に設置する、動きのある広告枠のようなもの)を出現。ポップアップで資料請求のダウンロードを促しつつ、そこで実名化できなかったユーザーにはさらにFacebookでリターゲティング広告も行うのだ。

 では「今すぐ客」と違い「そのうち客」にはどうアプローチすべきか? 植山氏は、Tips3「無料セミナー」での接点作りを説く。「そのうち客」は興味が高い顧客層ではないため、セミナー実施にあたって3点の注意事項が入った。

 特に3に注意。最終目的は商談化のきっかけ作りなので、それぞれのセミナーにテーマやストーリーを持たせ、次回の参加を促す設計としたり、無料診断を行うことと引き換えに商談フェーズを設けるなどのフックを用意したい。1と2に気を取られ過ぎて、無料セミナーそのものの満足度を高めることが目的ではない、ということを忘れずに。

次のページ
顧客イメージを拡げてリード総数を確保

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この記事の著者

遠藤 義浩(エンドウ ヨシヒロ)

 フリーランスの編集者/ライター。奈良県生まれ、東京都在住。雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)の常駐編集者などを経てフリーに。Web、デジタルマーケティング分野の媒体での編集/執筆、オウンドメディアのコンテンツ制作などに携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/05/08 11:00 https://markezine.jp/article/detail/26360

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