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LINEで契約が取れる時代に オープンハウスCIOがLINE WORKS導入で目指すマーケの形

LINE WORKS導入で得られた成果は?

MZ:LINE WORKSを導入したことで得られた成果はありますか。

田口:定量的な成果はまだこれからですが、定性的なもので行くと、弊社の営業と非常に親和性が高く、既にLINE WORKSでの営業が浸透しつつあるところですね。我々の営業の平均年齢は20代後半ぐらいですが、この世代に慣れ親しんだコミュニケーションツールであるLINEを通じて営業できることで、彼らならではのスキルが身についているように思います。

 たとえば、あえてスタンプを活用することで、お客様との距離を縮めようとする営業もいます。高額な取引となる不動産営業の現場では、形式を重んじた、いわゆる堅いコミュニケーションが好まれる傾向にあります。しかし、必ずしも全ての人に当てはまるという訳ではありません。特に、若い世代では、柔軟な対応が功を奏すことも多いでしょう。ある意味で、LINEの媒体特性を理解した営業活動だったといえますね。

MZ:これまでの営業だと、電話、メール向けにスクリプトなどを用意すると思いますが、LINEならではの営業力みたいなものが、今後求められそうですね。

田口:LINE WORKSを使った営業活動というのは、これまでと比較するとものすごく特別な感覚だと思います。ダイレクトセールスにもテレセールスにも属さない新しい営業スタイルが確立できてくるのではないでしょうか。もちろん、LINE WORKSもあくまで手段の1つなので、各営業にあったスタイルで営業してもらえればと考えています。

MZ:営業の引き出しを今回のLINE WORKSの導入で増やしたというわけですね。ちなみに、LINEの営業活動をする上で気を付けるべきポイントはありますか。

田口:LINEの場合はお客様が嫌だと思ったらすぐにブロックできるため、そうならないようには気を付けるべきでしょうね。ただ、これもトライアンドエラーが重要なので、もしブロックされたり、既読スルーされたりするようであれば、自分の営業スタイルを適宜変えるなど、お客様からのサインを読み取っていくことが大事です。

AI技術で、営業と顧客にエージェントを用意

MZ:今後、情報システム部門としてマーケティングをどのように変えていきたいですか。

田口:各営業、すべてのお客様にAI技術を活用してエージェントを用意したいですね。営業活動をデータとして蓄積し、そこから新たな気付きを機械学習によって見出すことで、各営業のスキルを伸ばしてあげることができると思います。

 一方、お客様に対しては集合知を活用したレコメンドが可能だと思います。たとえば吉祥寺の5,000万円の物件を検討している方の中には、同価格帯の物件があるのであれば、実は二子玉川の物件の方を好まれる可能性があるというデータがあればその物件をレコメンドする、並びに営業が提案する仕組みを作れたらいいですね。

MZ:最後にLINE WORKS、そしてLINEというチャネルを今後どのように活用したいか教えてください。

田口:たとえば、LINEの音声通話を使う場面も出てくると思うので、その通話内容を営業の資産として蓄積、分析することで相手がどういった気分で電話に応じているのか、把握できるようにしたいですね。究極、電話している相手の反応を感知してアラートを出せるとおもしろいと思います。

 また、あくまでお客様の立場で好ましい営業活動を行うことが重要です。我々から機能を提供するだけでなく、お客様の声を吸い上げ、そのニーズを反映した営業活動がLINEでも行えるよう、今後もアップデートしていきます。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/06/27 10:00 https://markezine.jp/article/detail/26609

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