関係性が構築されてこそ、商材への誘因が効く
続けて、教育系の商材を扱う企業に対しても同様のソリューションを展開した事例もある。
「教育系の商材を扱っているクライアントさんの場合、お客様はお子さんのいる保護者です。ですので、保護者の方と公式アカウントの友だちになったタイミングでビジネスコネクトと連携させています。ビジネスコネクトを通し、お子さんの成長に合わせ、最適な情報を配信する仕組みです。もちろん最終的なゴールは、商材への誘因ですが、顧客へ最適な情報を提供しクライアントとの関係性を築くことを前提として大事にしています」(萩坂氏)
顧客属性に合わせ、コミュニケーションの設計図を作成し、LINE上でエンゲージメントを高めていく。すると購入やサービスへの興味が自然と起こりやすくなる、というのが、LAPを基点としたLINEでのマーケティングの特長だ。また、LINEを活用したカスタマーサポートが可能なLINE カスタマーコネクトも含めてソリューションを設計すると「より密度の高いコミュニケーションが実現できる」と佐々木氏は語る。
マーケティング活動も個別最適化されていく時代
先日LINE社が発表した「Marketing Partner Program」にて、GMO NIKKOはSales Partner部門のブロンズに選ばれた。佐々木氏は「弊社の運用型広告の取り組み実績をもっとLAPへ活用できるはず」と、さらなる展望を掲げ、LAPへの期待を次のように語る。
「LINEは生活者にとって欠かせない存在であり、また無意識に近い状態で利用していることが多いと思います。つまりLINE上では、ごく自然な姿勢で情報や広告と接触しているのです。
LAPがその特性をより活かすことができれば、生活者と企業、それぞれにとって心地よいコミュニケーションを創造できるはずです。より適切なタイミングで、より適切な内容の広告が表示されるよう、ターゲティングの手法や広告フォーマットなどの機能が拡張されることを期待しています」(佐々木氏)
そして萩坂氏も「獲得目的が集中してしまうネット広告の課題を、LINEでなら解決できるのではないか」と期待を寄せる。
「特にダイレクトレスポンスを展開するクライアントからは、多くの顧客と接触するために、ファネルを大きく拡大するネット広告のソリューションが求められています。企業のマーケティング活動も、画一的ではなく個別最適化されていく時代。LAPおよびLINEのソリューションは、その変化にも対応できるのではないかと思います」(萩坂氏)
GMO NIKKOでは、引き続きLAPをはじめとしたLINEのソリューションの提案に注力していくという。さらにLINE社と共同でプロダクトアウトではなく、マーケットインでクライアントに寄り添ったソリューションの開発も手がけたいと意欲的だ。