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Overtureはマーケティング業界に何を残したのか かつてのメンバーがデジタル黎明期を振り返る

 検索連動型広告を日本市場に浸透させたOverture。かつて在籍していたメンバーは今、名だたる企業で活躍している。MarkeZine編集部では、7月11日に開催したMarkeZine Premium Seminar vol.1にLiftoff Mobileの天野耕太氏、アタラの杉原剛氏、パナソニックの山口有希子氏をお招きし、Overtureの元社員として同社が日本のマーケティング業界にもたらしたものを振り返ってもらった。

※本記事は、定期誌『MarkeZine』のご購読者様は無料でご参加いただける「MarkeZine Premium Seminar vol.1」の講演記事です。

Overtureとは何だったのか

安成:MarkeZine副編集長の安成です。MarkeZineではマーケティングに関わる様々な方や企業を取材していますが、Overture出身の方にお会いすることが意外と多い印象を持っています。Overtureをご存知ない方もいるかもしれませんが、実は検索連動型広告を日本市場にはじめてもたらし、日本のマーケティング業界に大きな影響を与えた企業です。

 そこで今日は元社員である杉原剛さん、山口有希子さん、天野耕太さんにお越しいただき、「Overture出身の先駆者たちの選択と次の一手」と題して同社が日本のマーケティングにどんな影響を与えたのか、どういう社風だったのかをお話しいただきたいと思います。デジタルマーケティングの黎明期を振り返ることにもなりますので、そこに何かしら学びがあるのではないでしょうか。

 まずは皆さん、自己紹介とOvertureで携わっていた仕事について教えていただけますか?

杉原:アタラのCEOを務めている杉原です。Overtureには2002年9月に入社しました。会社としてサービスを開始したのが同年12月だったので、ちょうど忙しい時期に入社したことになります。仕事としては広告主、広告代理店への営業がメインでしたね。

杉原剛氏
杉原剛氏:アタラ CEO
KDDI、インテルでコンサルティング営業、マーケティングに従事。2002年にオーバーチュアの立ち上げメンバーとして営業戦略全般を担う。2007年にグーグルのAdWords、YouTube広告事業の戦略立案、オペレーション設計、APIエバンジェライズに携わった後、アタラを創業し、代表を務める。

山口:パナソニックでBtoBソリューションのマーケティングを担当している山口です。私は2007年にOvertureに入社して、プラットフォームへの移行やヤフーと一緒になって始めたインタレストマッチなど、大がかりなプロジェクトに携わりました。主な仕事はマーケティングコミュニケーションの領域でした。

天野:Liftoff Mobileの天野です。Overtureへの入社は山口さんと同じくらいで、杉原さんはレジェンドのような存在だと思っています(笑)。実はOvertureでは卒業した者同士の同窓会が開かれていて、一緒に働いていなかった方でもその後に仲良くなることがあるんですよ。

 会社としては広告主や広告会社と向き合う事業でしたが、私はパブリッシャーとのリレーションや新規開拓を行っていました。ポータルサイトやブログサービスなどとパートナーシップを結んで掲載枠を作っていく仕事ですね。

安成:今回のために杉原さんにOvertureの年表を用意していただいたんですが、Overtureは元々はBtoC向けの検索サービスの会社だったんですよね。

Overture年表

杉原:GoTo.comという会社で、今Googleが提供しているような検索エンジンを提供していました。ただ、ユーザーを増やすような活動に多額の費用がかかることがわかり、2001年に検索エンジンを他社に提供するBtoBのビジネスをメインにしていくことになりました。そのときOverture Servicesになったんです。

山口:アメリカのYahoo!の100%子会社でしたね。Overture Japanはその100%子会社でした。ちなみに、GoTo.comが持っていた検索技術をGoogleに売却したという歴史もあります。

杉原:それと、入札ベースの検索連動型広告を発明したのがOvertureなんです。

山口:2002年当時はスポンサードサーチと呼んでいました。デジタル広告というと運用型広告が伸びていますが、その最初がOvertureのスポンサードサーチだったんですね。

杉原:もう少し詳しく言うと、当初のビジネスはプロバイダーのポータルサイトに検索サービスを提供することだったので、その検索サービスでスポンサードサーチができるようにしたんです。Yahoo! JAPANもお客さんでした。

天野:Overtureでは2006年頃からモバイルに力を入れ始めたんですが、この頃のモバイル向けの商品はまだまだ完成度が低くて、iPhoneなどスマホが登場してからがモバイル広告の本格的なスタートだったと言えるかもしれません。

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この記事の著者

渡部 拓也(ワタナベ タクヤ)

 翔泳社マーケティング課。MarkeZine、CodeZine、EnterpriseZine、Biz/Zine、ほかにて翔泳社の本の紹介記事や著者インタビュー、たまにそれ以外も執筆しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/08/01 07:00 https://markezine.jp/article/detail/28874

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