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イベントレポート

O2Oの最新事例をキャッチアップ!2019年の注目ポイントは?【LINE イベントレポート】

売上本数は20万本純増! デジタルキャンペーンの強みとは

 続いてのセッション「LINE Sales Promotionで実現した『大規模リアル行動データ型』デジタル販促」では、「LINE Sales Promotion」を活用して販促のデジタル化に取り組んだキリンビールの野際氏と、そのサポートを行った博報堂DYメディアパートナーズの窪田氏、そしてLINEにおいてインストアセールスプロモーションを担当する江田氏が登壇。昨年実施した「キリン メッツ コーラLINEポイントプレゼントキャンペーン」を例に、デジタルキャンペーンの強みについて話した。

 同キャンペーンの仕組みは、商品を買ってシールを集めると、LINEポイントがもらえるというシンプルなもの。参加者は店頭のシール付き商品を購入してそのQRコードを読み込み、スタンプを取得。スタンプを3つ集めると、LINEポイントがもらえる。

 LINEを活用したキャンペーンでは、購買、行動の実データが取得可能。顧客それぞれにプッシュ通知を送ることもできる。この利点を活かすことで、キャンペーンへの取り組み方が、アナログと比較して変化したという。窪田氏は、代理店の立場から、デジタルキャンペーンで得られたメリットを次のように指摘した。

 「アナログの販促キャンペーンは『設計』が一番大事な部分。ローンチ後にできることは、見守ることくらいしかありません。しかしデジタル化することによって、データを活用したPDCA運用が可能になったのです」(窪田氏)

 野際氏も「デジタルであれば、キャンペーンの期間中に第2、第3の矢を放ち、『山』を設けることができる」という。

 では実際に、キャンペーン実施中にどのような施策を実施したのだろうか。

 窪田氏が目指したのは、顧客の応募ステータスに応じて「対面販売」のような接客を実現することだった。具体的には、未応募者や途中でスタンプ集めを止めてしまった休眠者、締め切り直前のタイミングで駆け込み需要がありそうな顧客に、プッシュ通知を送信。たとえば2点まで貯めて辞めてしまった人には、「2点まで貯めていますが、3点目を集めるのを忘れていませんか?」とコミュニケーションをとった。

 するとプッシュ通知の直後に売り上げが伸び、キャンペーンに「山を設ける」ことに成功。キャンペーン参加による売り上げは、合計で20万本分純増したという。通常1~4%の程度のキャンペーン参加率も、16%を記録した。

 江田氏は「デジタル広告の影響は限定的だといわれていて、やはりテレビを使わないと店頭を動かせないと思われがちでした。しかしLINEの利用で、如実に効果が表れていますよね」と効果を振り返った。

 これからの販促キャンペーンは、展開前の設計に加えて、展開中に適切なアクションがとれるかが、売り上げ向上のカギになりそうだ。

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O2O施策のカギは「めんどくさい」!?リアル店舗が取り組むべきこと

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この記事の著者

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/03/06 07:00 https://markezine.jp/article/detail/30385

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