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新R25編集長に聞く、最後まで読まれるコンテンツに必要な2つのこと

新R25が考えるKPIとは?

MZ:続いて、どのようにコンテンツを評価しているのかについてもお伺いしたいと思います。先ほど、メディアの全体規模は最優先にしないとお話ししていましたが、どのような指標を設けているのでしょうか。

渡辺:もちろん、メディアの全体PVやユニークユーザー数は伸ばしていくべき数値として定期的にチェックしていますが、最も大切にしているのは「1記事あたりのソーシャルPV」です。これはSNS上に波及した(SNS上で読まれた)PV数のことを指していて、このソーシャルPVが一定の数値を超えた記事を「ヒット記事」と定義し、編集部では月ごとにヒット本数の目標を追っています。

 なぜこのような独自KPIを設計しているかと言うと、この数値こそが本質的にメディアの態度変容力を体現していると考えているからです。

オウンドメディアは安易に運営を外注すべきではない

MZ:MarkeZineの読者の中には、企業でオウンドメディアを運営しているマーケターもいます。同じくメディアを運営する立場として、何かアドバイスはありますか。

渡辺:ブランディング目的でオウンドメディアを運営しているのであれば、「コンテンツの一つひとつが、多くのターゲットに届いているか」という点には向き合い続けないといけないと思います。コンテンツが多くの人に届き、認知されてはじめてブランドは形成されるものなので。そこから目を逸らしてなんとなくコンテンツを更新しているだけでは、いくらコストをかけてもブランディングには寄与しません。

 また、立ち上げ時からまるっとメディア運営を外注するのではなく、メディアのコアとなるコンセプト設計をするところや、手応えをつかめるコンテンツの型ができるまではできる限り社内でクオリティをコントロールすべきだと思います。そのフェーズでの苦しい試行錯誤は、圧倒的な当事者意識や熱量があるメンバーでないと乗り切れません。

「良いコンテンツを作る」だけではWebメディアは生き残れない

MZ:それでは最後に、新R25の展望を教えてください。

渡辺:「ビジネスパーソンの成長を応援するメディア」としてのブランディングをもっと強化したいです。

 そのためにコンセプトを体現できるコンテンツのバリエーションをもっと増やし、最終的には「成長意欲の高いR25世代にとっての学びのプラットフォーム」になることを目指しています。

 また、そうやって育てたブランドを使ってマネタイズするという点に関しては、まだまだできることがあると思っています。メディアが収益化できれば、それを投資してさらにコンテンツの質が高まるという好循環が生まれます。

 Webメディアの世界においては、「良いコンテンツを作れば収益が出る」は幻想です。コンテンツが収益につながる「設計」ができていなければ、いつかジリ貧になります。一方で、ビジネスモデルだけ描けていても、コンテンツが作れなければブランドが育たないので、メディアビジネスは成立しません。

 結論、Webメディアは常にコンテンツとビジネスの両輪を回しながら成長していかなければなりません。簡単なことではないと思っていますが、今の新R25には確かな手応えとともに様々な可能性が広がっていますので、自分たちもこれからのチャレンジが楽しみです。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/05/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/30946

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