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マーケ×インサイドセールスの連携強化で案件創出が3倍に/コニカミノルタジャパンが営業改革の軌跡を語る

運用開始1年で、案件創出数が3倍以上に

MZ:実際に運用を始めて、どのような成果があったのでしょうか。

川口:まず大きな成果として出ているのが、案件創出数です。2017年度と2018年度で比較すると、3.3倍に増加しました。今まではマーケティング活動をしていなかったので、たとえばアップセルをかける時も、営業担当者と既に付き合いのあるお客様のみの活動に留まっていました。

 一人の営業担当者でハンドリングできる案件には限りがあるので、なかなかスケールできなかったのです。そこでリード獲得とパイプライン創出を目的に、マーケティングとインサイドセールスで新規開拓したところ、これだけの案件創出につながりました。

川口:また、新規事業であるマニュアル管理ツールの営業部門では、販売開始当時インサイドセールスの支援なしで活動していた時の案件化率が3.6%だったのに対し、2018年度に支援を開始してからは20%に向上しました。

 加えて、セミナー後のフォローに関しても、営業チームからフォローした場合と、インサイドセールスからフォローした場合ではアポイント率に約2倍の差がありました。これまでの営業は「セミナーに人を呼ぶこと」を目的としていました。そこを「案件創出やパイプラインにつなげること」を目的に変え、各役割のメンバーが責任をもってフォローをする体制に変えたので、このような違いが出たと考えています。

マーケティング施策でパイプラインを創出

井田:デジタルマーケティング部の貢献度についていえば、2018年度は営業部全体が作ったパイプラインのうち、マーケティング施策がきっかけで創出したものは20.4%という成果を上げました。これは世の中の平均値と比べても高い数値ですし、そもそも以前はマーケティング施策の創出パイプラインは全体の10%未満だったのです。それもしっかりとデータを取っていなかったので、正確な数値というよりは肌感で「10%もない」と感じていた状況でした。

井田:また施策の成果を可視化し、営業部門と共有化できたことによって、マーケティング施策にも大きな改善ができました。その一つがターゲティングメールの配信です。

 実は2018年上期は、営業からの要望もあり、ターゲティングはせず、一斉配信メールを送っていたのです。最大の理由は、「大量のメールを出せば、お客様からの反響や引き合いが増えるはずだ」という思い込みがあったこと。これまで営業力で案件を取っていたので、営業スタイルを変えることに対する懸念があったのだと思います。ところが一斉配信メールを送ったところ、逆にオプトアウトが増えてしまいました

 そこでその結果を共有し、下期からはサードパーティデータとPardot内の行動データを掛け合わせ、配信先を分けてターゲティングメールを送ったところ、開封率もクリック率も大きく上昇しました。案件化率も向上したので、営業にも「これからのメール配信はターゲットを絞って行うべき」と提案することができました。

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ホワイトペーパーやメールなどのコンテンツ改善にも貢献

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/06/06 10:00 https://markezine.jp/article/detail/31029

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