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メディアに最適なクリエイティブを科学するCCI×Quark tokyoがMEDIATORを設立した訳

今、最も効果を高めるストーリーズ広告の最適解とは

MZ:では、具体的にどのようにして分析・検証を行っているのでしょうか。

オノダ:たとえば、学生をターゲットにした本編6分ほどのドラマ仕立てのミュージックビデオ風動画を撮影し、YouTubeで配信しました。

 Instagramのストーリーズ広告にも掲載するにあたり、どういったクリエイティブがよいのかを検証しました。ストーリーズは基本的に24時間で消えるため即時性が高く、消えてもいいというモチベーションでアップされることが多いので、一般ユーザーの投稿はワンカット・ワンシチュエーションのものが一般的です。

 しかし、企業の広告クリエイティブはきちんと編集されているので、広告色が強く違和感が出てしまう。よって今回は、(1)複数カットで編集したYouTube用の動画をそのまま縦型にしたもの、(2)複数カット・ワンシチュエーション、(3)ワンカット・ワンシチュエーションの3パターンを配信しました。

MZ:結果はどうでしたか?

オノダ:一番効果が高かったのは、(2)複数カット・ワンシチュエーションのパターンでした。他にも、画面内に映っている風景と人物の占有面積についても検証しました。顔のアップと引きで風景も写ったものとを比べた結果、圧倒的に顔のアップの効果が高くなりました。

 つまり、現在のストーリーズ広告の話法としては、広告レベルのクオリティは担保しつつも、少ないカットやシチュエーションにするなど、「一般ユーザーの投稿動画に寄せ、できるだけ人の顔がアップで入ること」がよいと言えます。

広告運用者からもっとクリエイターを生み出したい

MZ:最後に、今後の展望をお聞かせください。

森井:特にFacebookやTwitterなどが顕著ですが、機械化が進んで機能が発達しすぎたことで、運用面でなかなか差が出なくなってきています。そうなったときに、差をつけられるのはクリエイティブの部分だと思います。MEDIATORではそのためのノウハウをロジカルに説明し、メディアコンサルタントとしての役割も担えたらと思っています。

オノダ:広告代理店のクリエイティブディレクターの方などには、ぜひうちのメンバーの知見を使ってもらえたらと思っています。あともう一つ伝えたいことがありまして。僕のキャリアはSEMコンサルタントとしてスタートしていて、ぜんぜんクリエイティブじゃないんですよ。

 そこからいろいろな方に出会って様々な案件に関わらせていただいた結果、今はクリエイティブディレクターとしてテレビCMも年間で6本ほど作らせてもらっています。

MZ:広告運用者からクリエイター、夢がありますね。

オノダ:SEMや運用型広告、メディアプランニングをしてきた人たちは、広告業界の中でクリエイティブは花形で、自分たちは日陰だと思っていることがずっと疑問でした。でも、SEMからスタートしても、目の前の課題と10年向き合い続ければCMを作るなど、自分が提供できるソリューションの幅は広がると思うんです。

 MEDIATORという名前には、メディアを熟知している人はクリエイターになれるし、クリエイターを超えられるという意味を込めています。メディアプランニングや運用型広告をやっていて、自分はもっとクリエイティブなことをしたいと思っている人は、話をしたいのでぜひ遊びに来てください。一緒に運用型広告担当の地位を復権しましょう。僕がそうした人たちにとってのケーススタディになりたいと思っています。

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/11/28 12:00 https://markezine.jp/article/detail/32331

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