動画広告の勝ち筋の見つけ方
MZ:動画広告において、定量・定性で分析する重要性は理解できました。では、どのようにしてPDCAを回していけばよいのでしょうか。
伊藤:クリエイティブが複数ある場合は、一番パフォーマンスがよかったのはどれかということも定量・定性の両軸から分析します。そしてなぜよかったのか、なぜ悪かったのかを分析し、その結果を次回のクリエイティブに活かしていきます。このクリエイティブの最適化が動画広告における本質的なPDCAの回し方であり、ポジティブなユーザーコミュニケーションを産み出すための勝ち筋だと、我々は考えています。
MZ:動画広告の効果検証がきちんとできることで、マーケティングにどのような効果を発揮しますか。
伊藤:動画広告ではクリエイティブがかなり重要です。もちろん運用面で改善できる部分はありますが、動画は静止画バナーなどと比較して、より情報量が多いため、ユーザーに与える印象度合いが強いことから、それ(運用面での改善)だけでは限界があります。定性・定量軸の分析結果をもとにクリエイティブを見直すということを繰り返していくうちに、クリエイティブの勝ちパターン、要はユーザーにポジティブに受け取られるクリエイティブが見えてくるのではないかと思います。
悪い結果が出たとしても、「じゃあどんな要素が悪かったのか?」ということを調査することで、その結果を次のクリエイティブに活かし、PDCAを回せます。これが、VeleTの一番の強みだと思っています。
千田:そこまで調査が可能な動画広告をパッケージで販売しているところは数少ない気がします。
伊藤:パッケージで提供しているのはあまり聞いたことがないですね。リサーチ会社に詳細な調査を頼むこともできますが、調査費用って高いんですよ。我々は自社でサーベイツールを持っているので、アンケート調査を無料オプションで提供できるなど、かなりハードルを下げることができておりますし、基本的なアンケートでも10問の設問、かつ有効回答数においては1,000件以上、というサンプル数もしっかり担保できます。
テレビCMでは届かないメッセージを届ける
MZ:VeleTを提案したクライアントの評判はいかがですか。
千田:アッパーファネルやミドルファネルのユーザー層へのアプローチに課題感を持っているお客様にご提案をしたところ、8~9割のお客様からご好評を頂いており、数値の可視化に魅力を感じるお客様が多いように思います。すでに導入されているお客様の例で言うと、もともと認知や興味喚起を目的とした広告を、獲得につなげられるような施策にしていきたいというニーズがあったのでVeleTをご提案しました。
そのお客様はテレビCMも出稿されているのですが、テレビCMでは尺が限られているため、キャッチーなメッセージを伝えるのみになってしまいます。そこで、VeleTを通じた動画広告ではその補完としてプロダクトの特徴やその機能の訴求がしっかりと伝わるように広告配信を行っています。
伊藤:テレビとWebでは視聴のシチュエーションが違うので、テレビCMを動画広告にそのまま流用してしまうと、その目的とクリエイティブに不一致が起こりがちです。そこの最適化をご提案するのが、我々の役目の一つかなと思います。
千田:他にも美容機器メーカーのお客様にも採用いただいています。こちらのお客様もテレビCMを出稿されているのですが、これまでにない画期的な商材がゆえに、テレビCMだけでは商品の特徴が伝わりにくいということが課題でした。
また、デジタル広告での獲得も芳しくないというお話もあり、動画広告では機能の訴求を強化し、ミドルファネルをしっかりと埋めていく施策を仕掛けました。