「SNS人格図鑑」第1回はこちらから。
「もう年齢は隠さない!?」コスメ垢のオープン過ぎる実態
超高齢化社会・日本のシニア世代のSNS利用
2020年時点での65歳以上の比率が28.5%に達する超高齢化社会である日本(参考文献:独立行政法人労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2017」)。今後も増加していくことが予想される65歳以上の人々、いわゆるシニア層ですが、この日本人口全体におけるシェアを受けて、企業やブランドは、いかにこの層にアプローチをし、コミュニケーションを取っていくべきか、日々頭を悩ませているかと思います。
筆者も過去に何度か、ソーシャルリスニングを用いてシニア層の調査を行った事がありましたが、その都度、苦労をしました。日々のニュースの中で、シニア世代のSNS利用やシニアインフルエンサーの活躍を目にする機会が増えていると感じる一方、その実情をきちんと把握できてはいませんでした。果たして実際にシニア世代はSNSをどれほど利用しているのでしょうか。
MMD研究所による「2019年 スマートフォンアプリコンテンツに関する定点調査」の結果を見てみましょう。年代別のSNS各プラットフォームの利用率を見てみると、60歳以上の利用率はFacebookが29.1%、Twitterが21.4%、Instagramが21.4%という結果であり、他年代別の利用率と比較すると最も低い利用率であることがわかりました。
次に、“シニアインフルエンサー”“シニアインスタグラマー”など、シニア世代のインフルエンサーについての話題量をソーシャルリスニングした結果を以下に紹介します。
2017年に浮上した“シニアインフルエンサー”の話題量がじわじわと増加している事がわかります。様々なメディアを通じてシニアインフルエンサーの活躍が紹介される毎に、少しずつシニア世代のSNS利用についての認知が進んでいるようですが、総量で見るとまだ世間的な注目の兆しと判断するには少ないように感じます。
果たしてシニア世代にとって、SNSは縁遠いものなのでしょうか? シニア世代の実情をより正確に捉えるべく、シニア向けSNSである「趣味人倶楽部(しゅみーとくらぶ)」の運営元、オースタンス 代表取締役の菊川氏に話を伺いました。