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編集長インタビュー

有園雄一氏がビービットのマーケティング責任者に就任 「UXインテリジェンス」の普及を推進

 ネット広告の黎明期から、その領域の発展に貢献してきた有園雄一氏。近年ではコンサルティング業務の傍ら、電通総研のパートナー・プロデューサーも務めているが、それらに加えて6月にビービットのマーケティング責任者に就任することが発表された。UXデザインのコンサルティングとSaaSを提供するビービットは、現在“UXインテリジェンス”の概念の普及を推進している。有園氏に、同社への参画の意図と「社会におけるUX」に対する考えを聞いた。

ミッションは「UXインテリジェンス」の普及

安成:有園さんには、今年2月に連載「有園が訊く!」で、『アフターデジタル』主著者であるビービットの藤井保文さんと対談していただきました。その際、UXインテリジェンスの話を軸に、考え方の方向性がほぼ一致していたので、今回のマーケティング責任者ご就任にはとても納得しました。いつごろから準備されていたんですか?

有園:対談の時点では、まだ具体的になってはいませんでした。私が数年かかわっていた電通デジタルとビービットが業務提携しているので、以前からお付き合いはあったのですが、ビービットの考えを深く知ったきっかけは、2018年に参加したエストニアの電子政府の視察ツアーで同社副社長の中島克彦さんとご一緒したことです。その後『アフターデジタル』が出版されて、内容にも強く共感しました。

 そんな中、マーケティング業務のサポートをご相談いただき、話すうちに短期的な支援から中長期で業務全体にコミットする形に着地したと、そんな経緯です。現在の中国拠点に加えて、欧米に拡大していく余地も十分あるので、海外展開も視野に入れています。

zonari合同会社 代表執行役社長/電通総研 パートナー・プロデューサー/
アタラ合同会社 フェロー/ビービット マーケティング責任者 有園雄一氏
早稲田大学政治経済学部卒業後、渡米。1998年よりIT企業のルックスマートで検索ディレクトリの作成に携わる。帰国後、オーバーチュア(現ヤフー)に在籍中の2004年に検索キーワード入りテレビCMを考案。以降、グーグル日本法人、アタラ合同会社COOなどを経て現職。著書に『ザ・アドテクノロジー データマーケティングの基礎からアトリビューションの概念まで』(翔泳社)など。

安成:今日はビービットの経営企画マネージャー、三木順哉さんに同席いただいていますが、内部の視点からはどのような期待があるのですか?

三木:実は、これまでマーケティングの明確な責任者がいなかったので、まずマーケティング組織の整理と統合から進めていただいています。当社はもともとUXコンサルティング事業から始まり、3年ほど前から実務面でのUX支援のためにUSERGRAMというSaaSをリリースしてきました。ただ、各サービスでリード開拓やプロモーションを進めていたので、UXをひとつのムーブメントとしてマーケットに呼び掛けていくのが難しく、2年ほど前から組織の構築を検討していました。

ネット広告は、もう何もせずとも伸びていくから

安成:ということは、組織を統合して、両サービスを伸ばすのが有園さんのミッションなのですか?

三木:そうですね、ただ、中島から有園さんにご依頼しているのはもうひとつ上のレイヤーの「UXインテリジェンス」の普及です。全体の方針を立てて市場創造につなげていく部分が欠けているので、そこにお力を借りられればと思っています。

安成:その「UXインテリジェンス」の普及についてですが、藤井さんとの対談でもお話しいただいた「知性と倫理観を持ってUXに向き合うべき」という概念は、たしかにいくつかの理解のステップがありますよね。

有園:そもそも「UX」自体がまだ、WebサイトやアプリのUIを改善してグロースさせること、と捉えられていますし。でも例えばスマートシティなど、これからIoTによって無数の接点に囲まれた生活に突入するなら、「社会のUX」という観点が必ず必要になってきます。ユーザーのデータをUXに還元して体験を向上させる好循環を、社会ベースで生み出していく、そうしたことに真剣に向き合うなら一定の倫理観と能力が求められるので、この視点の理解と普及に取り組んでいきます。

 加えて、今回の参画には自分自身の課題感もありました。50代の今から、さすがにゼロベースで銀行員とかを目指すのは難しいですが(笑)、これまでずっと身を置いてきたネット広告の領域を離れてもいいのでは、離れるべきではと感じていました。

安成:それは、なぜですか?

有園:もはやネット広告は放っておいても伸びていくから、その重要性を啓蒙する必要がないですよね。マス広告に多額を投じている、日本有数の大手企業の宣伝部長クラスまでデジタル活用に積極的になり、逆にテレビCMの曖昧な効果測定や不透明な出稿料の決め方に疑問を持ち始めています。その姿勢に応えようとしている後進の方々も今はたくさんいるので、人生100年時代、次の50年を考えて、自分にとって未知の領域にゼロから飛び込もうと考えました。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/06/12 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33418

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