熱量の高いコミュニティが、ゲームタイトルの成長を後押し
――SKYFLAGとの取り組みを始めて、Mirrativに変化は起きていますか。
赤川:狙い通り、ゲームとユーザーのエンゲージメントを高められていると実感しています。ゲームのおもしろさは大前提ですが、ユーザーは様々な理由でゲームにはまります。同じゲームをプレイする友達がいたり配信を見ている視聴者がいると、継続率が明確に高くなるデータがあるんです。SKYFLAGを通して、その価値をゲーム会社にご提供できていると思います。「あのレベルまで行きたいから付き合って」というように、良い言い訳・プレイ理由を配信者が持つことで、本人だけでなく周囲にも好影響を与えていく構造です。
――SKYFLAGやMirrativには、どのようなゲームが適しているのでしょうか。
長谷川:基本的にはどのジャンルのアプリでも実績があり、また勝ちパターンのノウハウを保有しています。強いてあげるなら、シミュレーション系、ストラテジー系、パズルゲーム、カジュアルゲームは効果が出やすい傾向にあります。
赤川:配信と聞くと、バトルロワイヤル系が適していると思われがちですが、コミュニティが価値になるゲームであればいずれも効果が出ています。また、MMO(※)含むRPGや、ファンが濃いIPタイトルなどでもMirrativはどんどん活用が広がっています。YouTubeやTwitter、そしてMirrativと、ゲームファン同士のコミュニケーションツールが増え、一緒にマルチプレイをしたり、仲を深めたりすることが当たり前となりました。
(※)Massively Multiplayer Online Role-Playing Game:同時に多くの人が参加する大規模なオンラインロールプレイングゲーム
マイクロインフルエンサーのゲームへの愛情が集まることで、影響力が高まり、配信が「ユーザー同士で集まっておしゃべりする場」になってサービスがドライブしていく事例がたくさん出ています。草の根コミュニティの広がりで、あらゆるゲーム会社が直面している「少しでも長く遊んでもらいたい」という課題に対して、Mirrativは価値を提供していきたいですね。
ゲームアプリマーケティングに、本質的な価値を
――最後に、これから皆様が取り組んでいきたいことを教えてください。
長谷川:これまでのゲームアプリマーケティングでは、いかに安価で効率良く新規ユーザーを獲得するかが重視されてきました。その中で、昨今はゲームアプリ市場が飽和してきており、LTVの高いユーザーをいかに獲得することができるかが必要条件となってきていると感じています。
そのためには、ユーザーにいかにゲームアプリの魅力を体感してもらえるかが重要です。既存の広告フォーマットにとらわれないSKYFLAGが提供するロングCPEリワード広告を通して、エンゲージメントの高いユーザーを送客することで、広告主様に本質的な価値をご提供できればと考えています。また、Mirrativのように本質的な広告効果を追い求めている媒体様に、収益を分配できるような仕組みをさらに発展させ、日本のアプリ広告市場の発展の一翼を担う存在になれればと思います。
田谷野:SKYFLAGで獲得した高LTVユーザーが、Mirrativでも実況や配信を楽しみ、それを見ているまわりの人達の関心も高まって、ゲームへのエンゲージメントが深くなる。このようなサイクルにより、広告主様へさらなる価値提供ができると考えています。皆様のご意見を参考に、本質的なマーケティング支援ができるようメンバー一同で事業開発・運用に取り組んでいきます。
赤川:DLはされても効果はまったくない、というようなアドフラウドがなくなって、SKYFLAGのように、本質的な価値に直結するメニューが当たり前に使われる、マーケティングの流れになることを期待しています。ゲーム市場全体を見ても、愛されているタイトルがビジネスとして成り立ち、正しく残る状況を作るほうが、世の中にとって良いと思うんです。ユーザーに支持され続けるタイトルの運営は大変ですが、健全な課題ですよね。
当社はこれからも、ユーザーによる発信と「このタイトルが好き」と集まった愛情のあるファンコミュニティを通して、ゲームを長く楽しめる環境作りに尽力したいです。