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BtoBマーケティングの開拓者たち

「大量のデータだ!分析だ!」その前に考えたい大事な話

 注目のマーケターたちが自身の経験に基づき発見したBtoBマーケティングの革新・本質を3回ずつ綴っていくリレー連載。本稿ではスマートドライブのマーケティング責任者大里紀雄氏が「デジタル&リアル俯瞰の視点」をテーマに解説する。

※本記事は、2020年7月25日刊行の定期誌『MarkeZine』55号に掲載したものです。

スマートドライブ マーケティング/PR 大里紀雄氏
大手Web制作会社にてチーフデータアナリストとして、DMPの構築および活用支援、広告運用の業務に従事。その後、マルケトにてシニアビジネスコンサルタントとしてマーケティングオートメーションツールの導入支援を行う。業種を問わず、大手企業から中小企業まで、コンサルティングを経験。現在はスマートドライブにてマーケティング責任者として「移動の進化を後押し」するため、日夜奮闘中。

 前回は「レガシー企業とベンチャー企業がお互いに学びあうことでコロナショックを乗り越えよう」という内容の記事で、これからデジタルマーケティングに取り組むために必要なことを紹介しました。テクニックの部分に目が行って、とりあえずネット広告を始めてもうまくいかないので、社内でデータを共有し、コミュニケーションがしっかり行えるようにすること、ターゲットを明確にしてコミュニケーション戦略を立て、Webサイトをきちんと構築することが重要です。今回の記事では、デジタルマーケティングの主役である「データ」との向き合い方についてお話しします。

データ分析の前にやるべき2つのこと

 デジタルマーケティングを始めると様々なデータが大量に集まります。早く分析をしたくてウズウズすると思いますが、準備のないまま分析をしても失敗する可能性が高いので、いくつかのポイントを紹介します。

 まずは、分析に必要なデータをきちんと取得することが大事です。当然のように思うかもしれませんが、意外と見落としているケースが多いです。たとえるなら、ブロック遊びで何かを作ろうと思っても、必要なパーツがそろっていないと話になりませんよね。アクセス解析でよくあるのは以下のようなケースです。

PDFファイルにはトラッキングコードを入れることができないので、イベントトラッキングかバーチャルPVを設定しないといけないのですが、それができておらず、後になってPDFファイルの閲覧数が計測できていないことが発覚した。

 ページの読了率なども同じで、事前に計測できるように設定しておかないと、いざ分析する段階になって、データがない……と気づくことになりますので注意しましょう。

 次に重要なのは、事前に分析の目的と仮説をしっかりと立てること。膨大なデータを目の前にすると、なぜかグラフを作りたくなるのですが、仮説を立てずにグラフを作っても恐らく失敗します。またまたブロック遊びで例えますが、目の前にあるたくさんのパーツを闇雲に動かしているだけで、何かを生み出せるでしょうか?

 意味のある分析をするには「ゴール」と「仮説」を持っておくことが必要です。子どもがブロックで遊ぶときにも、「あっと驚くようなものを作ってほめられたい」という目的があって、「ピンク色のお城を作ったらどうか?」という仮説に基づいて、様々な色のブロックからピンク色だけを集め、必要な形のブロックを使って築城していきます。

目の前のパーツを闇雲に動かすのではなく、目的や仮説をもって取り組むことが重要
目の前のパーツを闇雲に動かすのではなく、目的や仮説をもって取り組むことが重要

 データ分析でも同じで、目的や仮説を持っていない状態で、データをグリグリといじってみても何も起きないのです。大量データを目の前にして「何かしなきゃ」と焦ってとりあえずグラフを作るのではなく、

  • 目的:
    Webサイトからのコンバージョンを増やしたい
  • 仮説:
    ランディングページが使いにくいのではないか?
    流入経路によって違いがあるのでは?
    スマホだと使いにくいのかも?

 という具合に目的と仮説をしっかりと立てると、見るべきデータがクリアになって、ようやく分析の準備が整うのです。

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この記事の著者

大里 紀雄(オオサト ノリオ)

スマートドライブ マーケティング/PR 大手Web制作会社にてチーフデータアナリストとして、DMPの構築および活用支援、広告運用の業務に従事。その後、マルケトにてシニアビジネスコンサルタントとしてマーケティングオートメーションツールの導入支援を行う。業種を問わず、大手企業から中小企業まで、コンサル...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/07/27 14:45 https://markezine.jp/article/detail/33870

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