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コミュニティの存在価値を社内に伝えるために

 メルカリの上村氏は、昨年の7月にメルカリのブランドコミュニティとその運営を担当するコミュニティチームを設立。「コミュニティは消費ではなく、投資。立ち上げのフェーズでは、社内にコミュニティの存在価値を浸透させ、支持を獲得するインナーコミュニケーションも大事です」と、コミュニティマーケティングを検討するマーケターへ向けた、具体的な方法を語った。

メルカリ コミュニティマーケティングチームマネージャー上村 一斗氏
メルカリ コミュニティマーケティングチームマネージャー上村 一斗氏

 今や、日本の誰もが知るサービスへと成長したメルカリ。6月には、新宿マルイ本館に初の旗艦店「メルカリステーション」をオープンし、メルカリをリアルで体験できる場を設けた。施策の背景には、リアルなユーザーのニーズが見えにくいという課題があった。上村氏は、「1万人の顔が分からないフォロワーを集めるより、まずは100人、1,000人の顔が分かるお客様との関係性を作りたかった」と、コミュニティ立ち上げの原点を振り返る。

 続いて、コミュニティ運営の壁となりやすい社内からの理解獲得に、チームで立ち向かう戦略が紹介された。上村氏は、社内に対して、コミュニティチームへの期待や役割を徹底的にヒアリングし、他のチームが持っている課題とコミュニティをかけあわせて解決法を提案することで、コミュニティの存在価値を形にしていったという。さらに、チームの1人ひとりがコミュニティの伝道師となり、一枚岩でインナーコミュニケーションに注力できる利点も語られた。

 コミュニティの熱量のイメージは、薪ストーブの熾火(おきび)。芯からメラメラと燃え続ける状態を保つには、コミュニティと運営チームの両方で関わり続けることが大切だ。コミュニティのバリューやカルチャー作り、担当者のパッションやファーストピンフォロワーの選定、社内外の利害調整、熱量を高める承認やストーリー提供がうまく影響し合うことで、熱量の高いコミュニティの世界が広がっていく。

 最後に上村氏は、実行してきたコミュニティ施策を紹介。のべ200名が参加したメルカリ文化祭や、カメラ好きコミュニティ・カメラガールズとの撮影会、メルカリと雑誌『走るひと』で運営する「Mercari Sports Club」と外部コミュニティをつなげたオンライントークセッションなど、ファンの顔や空気を感じられる施策を展開している。そして、オーガニックのコミュニティ「メルシーメルカリ」も誕生した。「自走型のコミュニティが創っていくカルチャーが、これからも楽しみです」と、上村氏は期待を述べた。

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コミュニティは大切なお客様を再認識する接点

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/09/28 09:00 https://markezine.jp/article/detail/34148

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